整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

他科からの診察依頼への対応法


私は、整形外科医の常勤が3名しか居ない小さな病院に勤務しています。
病院の規模が小さいので小回りが利くため、非常に効率的に業務を進めることが可能です。


しかし、そんな戦闘能力の高い病院においても、他科からの診察依頼で訪床が必要な患者さんに関しては少々苦戦しています。何故苦戦するのかを少し考えてみました。


① 訪床して診察→検査依頼→結果が出たら再度訪床して診察するので時間のロスが大きい
② 看護師さんの業務サポートを得られない場合がある
③ 画像や検査結果をリアルタイムで見れないので、診察結果で疑問点があっても解消できない


特に③は致命的であることに気付きました。昨日も胸部痛の患者さんの診察を訪床して行いましたが、手元にCTや胸部X線像が無いので患者さんの身体と画像の比較ができないのです。


これでは明らかに診断能力が落ちてしまいます。この問題を解決するためには、画像や検査結果を閲覧できるスペースで診察するか、画像をベットサイドに持参するしかないです。


しかし、病院のシステムが電子化している場合、モバイル端末で画像の見ることがをできなければベットサイドで画像の閲覧は不可能なので、ほとんどの病院では実現が難しいと思います。


これらの問題点を解消するために、私は可能なかぎり外来で診察することにしています。やはり外来診察時間中に診察すると、最小限の労力で最大限の診断能力を発揮できます。


看護師さんや病棟看護助手さんサイドから見ると、いちいち外来に患者さんを連れて行かなければならないので、面倒かもしれません。


しかし、各職種の時間あたりの価値を考えると、医師に最高のパフォーマンスを発揮させることが、患者さんの利益や病院経営的観点からもベストチョイスだと思います。


このようなことを考えて、私は可能なかぎりベットサイドへの往診は行わずに、外来診察時間中に適宜病棟から外来まで来てもらうスタイルを堅持しています。



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大腿骨顆上骨折の術前のポイント


今日の午後の手術は、大腿骨顆上骨折でした。大腿骨顆上骨折は、大腿骨頚部骨折と比べて解剖学的に良好な固定性を期待できないため難易度が高い骨折だと思います。


シンセスのロッキングプレートが登場するまでは、逆行性髄内釘ぐらいしか無かったため、あまり良好な治療成績を見込めませんでした。ロッキングプレートは革命的な内固定材料なのです。


現時点ではロッキングプレートが大腿骨顆上骨折の第一選択の内固定材料だと思います。実際の手術手技ですが、牽引手術台を使用する方法としない方法に分けることができます。


私は、手技が容易なので牽引手術台を使用することが多いです。さて、麻酔を導入した段階で牽引手術台に載せますが、この際にあらかじめ透視下にプレートの選択をします。


LCP DFは5穴から13穴までありますが、たいてい7穴前後のプレートを選択することになります。まず、プレートの入った箱ごと透視します。そして最適な長さのプレートを選択するのです。


更に、プレートを大腿骨外側に置いて正面から透視しながら、関節面・骨折部・プレート中枢端を皮膚上にマーキングします。側面像でも透視しておくと皮切の部位を間違えません。


術中の手技のポイントはこちらにまとめているので、ご参考にしてください。転位が高度な大腿骨顆部の粉砕骨折以外は、基本的に牽引手術台をお勧めします。



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ルーチンワークはストレス解消手段!?


昨日は新患外来終了後に、THA術前の2名分の自己血採取&手術説明を行いました。
その後、朝に転倒して搬送された89歳の大腿骨転子部骨折の方の手術を行いました。


不安定性が強くて大腿骨近位は大腿骨頭・大転子・小転子骨片の4つの骨片に粉砕していました。一瞬ひるみましたが、やらざるを得ないのでいつものごとく当日手術を施行しました。


ネイルを大腿骨に挿入するまでは問題無かったのですが、大腿骨頚部と転子部の間の骨膜が完全に破綻しているようで、ラグスクリューのガイドワイヤーが頚部前方に抜けてしまいます。


仕方無いので、ドリルを思いっきりハンドアップして後方に転位している大腿骨頚部にガイドワイヤーの先を誘導してから、今度はドリルをハンドダウンしてなんとか骨頭に刺入しました。


股関節の拘縮が強くて健側下肢がイメージの邪魔をするため、骨折部の透視をすることさえも結構苦労しましたが、何とかそれなりの固定性を得ることができました。


家族に手術結果の説明して、医局に戻ってきたのは16時50分でした。朝からかなりの業務をこなしましたが、何とか定時までに一応の業務を終了することができました。


大学や日赤などの大規模な中核病院ではなかなかできない芸当ですが、小さな市中病院だからこそスタッフの協力も得られて、かなり効率良く業務を遂行できます。


私は生来がナマケモノなので、新規事業の立ち上げや投資計画を練るなどの頭脳を酷使する作業は、ついつい後回しにしてしまいます。


そして、このような手馴れた業務(=ルーチンワーク)は、あまり頭脳労働を伴わないので、実は私にとって絶好のストレス解消手段になっています(笑)。


これだけの量の業務を8時間の勤務時間内に全て終了すると、非常に精神的な充実感があります。このため、気持ち良く新しい1週間を迎えることができそうです。



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