整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

できない人にも温かく・・・


アルバイト先の外来では、10名ほどの看護師さんが週代わりで付いてくれます。
さまざまな方が担当看護師さんになるので、否応無しに差を感じてしまいます。


正直言って、個々の看護師さんの間にかなりのレベル差があります。誰が担当かによって外来の進行状況が全く変わってくるので、いつも優秀な方が当たるように祈っています(笑)。


看護師さんの能力差は歴然としているのですが、能力的に劣る方でもやる気が無いわけではない方が多いことがポイントだと思っています。


特に年配の看護師さんは、できる方とできない方の二極分化が激しいですが、できない方であっても概ね一所懸命な印象です。周囲が見えていないことが残念ではありますが・・・。


昔の私であれば忙しい外来の途中でイライラが募り、できない看護師さんに辛く当たることが多々ありましたが、最近では少し考え方を変えるようになりました。


というのは、こちらがイライラすると余計に萎縮してしまって、更に仕事が遅くなるという悪循環に陥りがちだからです。このため、最近では「太陽政策」を採るようになりました(笑)。


やる気の無い方は論外ですが、(整形外科分野での)能力的に劣っている方にも温かく接する方がお互いストレスが少なくて済みます。医療業界でも対人関係は重要だと思う今日この頃です。



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IONに併発した大腿骨頚部骨折


今日の午前は、アルバイト先での外来でした。
1ヵ月前にかなりの殿部~大腿前面痛で初診されました。


腰椎MRIを施行しましたが、軽度の腰椎椎間板ヘルニアをみとめるものの大した所見はありませんでした。大腿前面痛があったので撮影した両股関節の単純X線像も正常範囲内です。


あまりに痛みが強いので、トラムセットを開始しましたが、さほど効果は無いようです。1ヵ月も痛みが続くのもおかしいと思い、もう一度両股関節の単純X線像を撮影しました。


画像を見て驚いたのですが、大腿骨頚部に不顕性骨折を認めるではないですか!大腿骨頚部に仮骨形成をみとめ、大腿骨頭がやや転位しつつあります。


この方は、間質性肺炎に対するステロイド治療の既往があります。間質性肺炎の発症当初はステロイドのパルス療法が施行された可能性が高いです。


こうなると、特発性大腿骨頭壊死症(ION)に併発した大腿骨頚部不顕性骨折である可能性が高いです。もしIONで無ければ臨時手術の適応なので、急遽MRIを撮像しました。


結果は、反対側にも分類上はtype C2の大腿骨頭のtotal necrosisを認めたため、今回の骨折はIONに併発した大腿骨頚部骨折であることが確定しました。


以前にも大腿骨頭のtotal necrosisに併発した大腿骨頚部骨折を経験しましたが、大きく転位しても通常の大腿骨頚部骨折ほどには痛がらない印象を受けました。


そして、今回の方は最後まで”殿部痛”が主な症状であり、股関節部痛はごく軽度認めるのみでした。やはりステロイド服用歴のある方は、股関節疾患も念頭に治療にあたるべきですね・・・。



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円背と逆流性食道炎


今日の午前は外来でした。
骨粗鬆症の治療をしている患者さんが受診されましたが、最近胸やけがするとのことです。


この方は多発性脊椎圧迫骨折があるため、かなりの円背をきたしています。このため体型が昔とかなり変わってきたそうで、お腹がぷっくりと出ています。


お腹がぷっくりと出ることは、円背のために腹腔の容積が小さくなったため発生します。腹腔が小さくなったため胃が圧迫されて腹圧が上昇し、胃酸の逆流が起こりやすくなります。


つまり、この胸やけは逆流性食道炎(GERD)による症状なのです。円背そのものを治療する手段は無いので、基本的には逆流性食道炎の治療を行うことになります。


逆流性食道炎の治療は、酸分泌抑制薬であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)、またはヒスタミン受容体拮抗薬(H2ブロッカー)投与なので内科医師にお任せします。


しかし、生活習慣を下記のように改めることが重要だそうです。

① 脂っこいものや刺激の強いものを摂りすぎない 
② 食べ過ぎに注意する  
③ 食べてすぐに横にならない 
④ 寝るときに少し上半身を高くして寝る
⑤ お腹をしめつけない姿勢を心掛ける 
⑤ 禁煙する


この患者さんは太ってお腹が出たために、胸やけがおこると考えていたそうです。このため「痩せなければ」と思っていたそうですが、痩せても根本的な解決にはならないことを説明しました。


円背を作らないようにするためにも、骨粗鬆症の治療を地道に行う必要性を改めて感じました。



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 一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。


                      

 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方





姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。


                       


       類似薬の使い分け―症状に合った薬の選び方とその根拠がわかる



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