整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

KneeAlign2は簡便なナビでした!

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先日、人工膝関節全置換術(TKA)がありました。
使用機種は、バイオメット社のVanguard Complete Knee Systemです。


以前に記事を書きましたが、バイオメット社はSignature というCTベースのボーンモデルによる、テーラーメードの骨切りガイドのシステムを提供しています。


今回はSignature ではなく、バイオメット社がOrthAlign社との日本独占契約により日本へ初導入した高精度の手のひらサイズナビゲーションシステムである KneeAlign2 を使用しました。


KneeAlign2_1




KneeAlign2 は、膝に取り付けて上下左右に動かす簡易な作業で、骨の軸を把握して骨切りの最適角度を割り出す、小型でシンプルな人工膝関節置換術用ナビゲーションシステムです。
 

KneeAlign2_1




従来品の大型ナビゲーションように外部機器と接続することなく、手術中に豊富なデータがこの手のひらサイズの機器から得られます。


また、従来の大型ナビゲーションシステムの課題であった機器導入コストを解決することが期待されており、米国では2009年に発売されて既に1万5000件以上の手術に用いられています。


さて、問題の使用感ですが、なかなか簡便で最初のレジストレーションもストレス無く施行できました。術後単純X線像でインプラント設置状況を確認したところ、アライメントもばっちりでした。


まだ1例しか実績が無いので、このナビゲーションシステムがどの程度信用できるのか分かりませんが、感覚的には「かなり使える」逸品だと思いました。



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    初学者がTKAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です


                  

    
      人工膝関節置換術[TKA]のすべて-安全・確実な手術のために


先日、人工膝関節全置換術(TKA)がありました。
使用機種は、バイオメット社のVanguard Complete Knee Systemです。


以前に記事を書きましたが、バイオメット社はSignature というCTベースのボーンモデルによる、テーラーメードの骨切りガイドのシステムを提供しています。


今回はSignature ではなく、バイオメット社がOrthAlign社との日本独占契約により日本へ初導入した高精度の手のひらサイズナビゲーションシステムである KneeAlign2 を使用しました。


外科医の待遇はやはり悪かった!?

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Medical Tribuneで興味深い記事がありました。
外科医待遇の施設間格差は大きい です。




診療報酬改定による外科手術手技料の増額は,病院の収入増には大きく貢献しているものの,個々の外科医の待遇改善まで行き渡っているとは言い難い。


第115回日本外科学会定期学術集会(4月16〜18日,会頭=名古屋大学腫瘍外科教授・梛野正人氏)の特別企画「こんなにも違う外科医の待遇」では,インセンティブ支給など労働環境の改善に取り組む施設からの発表があった一方で,外科医の待遇改善を訴える切実な声も上がるなど,施設間格差が浮き彫りとなった。


横浜市立大学消化器・腫瘍外科学の大田洋平氏らが行ったアンケートからは,若手外科医の深刻なモチベーション低下を示す結果が浮かび上がってきた。 卒後15年以内の計54人に,勤務実態や仕事に対するモチベーションに関する匿名・記入式のアンケートを行ったところ,外科は他科よりも時間外勤務が多い傾向が示された。


特に関連施設外科では土日勤務・時間外呼び出しが多く,大学外科では研究会や学会活動の多さを負担と感じている医師が多かった。また,大学外科では他科と比較して外勤収入が少なく,年収も低い傾向にあることが明らかとなった。  


深刻なのは「この1年で辞めたいと思ったか」という質問へのYESの回答が大学外科で81%,関連施設外科で75%に上ったこと。「研修医に戻れたら外科を選ぶか」に半数の大学外科医がNOを選択していた。  


同氏は「若手医師にとって診療報酬改定後も依然として待遇改善の実感が伴っていない実態が明らかとなった。診療のモチベーションを収入と答えた外科医は少なく,勤務時間の削減や家族との時間の確保で待遇の改善を実感するとの声が多く聞かれたことは,モチベーション向上のヒントになるかもしれない」と訴えた。


外科医の待遇改善に向けて動き出している施設もある。佐賀大学胸部・心臓血管外科教授の森田茂樹氏は,同大学病院のインセンティブ支給について実績や問題点を紹介した。 同氏によると,保険診療上の貢献度を測るのが難しい内科系の評価の仕方や,インセンティブの処理をする事務職の仕事量の増大など課題も見えてきたというが,

① 多忙になるほど収入が減少するという働く意欲のねじれの改善
② 基本給が低い大学病院医師のモチベーション向上
③ 病院経営への理解促進

などインセンティブ導入のメリットは大きいとした。  



都志見病院(山口県)外科の山本達人氏も,施設から外科医に対して

① 金銭・経済的なサポート(術者加算,麻酔加算,他科手術助手加算など)
② 業務軽減のためのサポート(医師事務作業補助者や診療情報管理士の配置,外部からの当直者の招聘)
③ キャリア形成・維持のためのサポート(学会・研究会参加補助など)
④ モチベーションを堅持・鼓舞する体制(積極的な手術手技や機器の導入など)

を実施しているというが,
「地域医療を崩壊させないために外科医の重要性を理解し,やりがいを感じられることが大切。職員,患者,地域からの信頼こそが最大のインセンティブとなる」と述べた。  


全国国立大学手術部会議幹事会を代表して演壇に立った香川大学消化器外科准教授の臼杵尚志氏は,医師の待遇の格差の背景にある病院収支の格差に着目した発表を行った。  同会議の基幹病院調査から,外科13術式の収益効率(医師1人1時間当たりの病院収益)を算出すると,必ずしも手術難易度が高い術式ほど収益効率が悪いわけではなく,この点は改善への要求が必要だとした。  


また病院属性との関係を見ると,病床数の多い施設や大学病院で収益効率が悪くなっていた。これは認定医・専門医の取得のためには一定の症例数が必要となるため,手術に就く医師数を増やし,若手に執刀させることで手術時間が延びることの影響と推察している。  


同氏は「将来の医療を考えた教育で収益効率が悪化し,その結果,待遇が悪化するという悪循環がある。個々の施設の工夫も必要だが,次世代の医療を支えるための公的な支援が求められる」との考えを示した。  


1960年代に医師不足を体験した米国では現在,医師補助職(PA)や特定看護師(NP)などさまざまな職種が医療を支えているが,医療制度研究会副理事長の本田宏氏(元済生会栗橋病院外科)は「今こそPAの早期導入に向けて行動すべきだ」と会場に呼びかけた。  


昨年国会で成立した「医療介護総合法案」の付帯決議の中には,チーム医療推進を含めた医療体制の抜本的改革の推進に努めること,医師の指示の下に診察の補助として医行為を行える新たな職種の創設などについては関係職種の理解を得つつ検討を行うよう努めることが盛り込まれ,既に環境は整っていると指摘し,「医療崩壊を防ぐためにも,外科学会が中心となり,後は現場からPAの新設導入に向けて声を上げていくことが重要」とした。

                                 





う~ん、やはり外科医の待遇は相当悪そうですね。そもそもこのようなシンポジウムがメインの学会で企画されていることが問題の大きさを暗示しています。


つらつらと記事を拝読しましたが、何となく歯切れが悪い印象を受けました。インセンティブ導入や業務サポートの話題が出ていますが、どれも本質の議論では無い気がするのです。


外科学会や大学と利害関係の無い私がストレートに意見を言うとすれば、外科医の待遇問題の本質は下記2点だと思います。


  ① 硬直した組織
  ② 若手医師以外の医療従事者の全てが、既得権益者化している


以前から私は「 超過利潤 」を与える側になってはいけないと考えています。残念ながら若手外科医は、周囲の医療従事者全員から超過利潤を搾取される続けています。


多少、インセンティブ導入や業務サポートなどの施しを受けても、周囲から搾取される利潤が大き過ぎるため焼け石に水の状態なのです。


外から見ているとよく分かる構造なのですが、当事者にはさまざまなしがらみがあって容易に抜けることができないのでしょう。。。


最後に、医師補助職(PA)や特定看護師(NP)の新設導入に向けて声を上げるべきとおっしゃられている医療制度研究会副理事長には飽きれてモノが言えません。


問題が発生した際の法的な責任問題を放置したまま、こんなシロモノが導入された日には若手医師が搾取される超過利潤が無限大になってしまいます。本当に怖い議論ですね。




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肩関節腔内注射って難しいですね

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今日の午前は、アルバイト先での外来でした。
天気が良いのでたくさんの患者さんが受診されました。


今日も肩関節周囲炎の方が数名居ましたが、肩峰下滑液包にヒアルロン酸製剤を注射する方がほとんどでした。しかし、肩峰下滑液包では効果が無い方には肩関節に注射します。


しかし、肩関節そのものに注射する場合には、膝関節と異なり関節腔が狭いので少々難しい印象です。そこで、私は肩関節前方から刺入する場合には烏口突起と肩鎖関節を指標にします。


まず、烏口突起と肩鎖関節の位置を指先で確認します。その後に単純X線正面像で烏口突起と肩鎖関節の位置を確認しながら関節内に針先を進めるのです。


単純X線像で確認しながら注射することで、関節腔内注射の精度が上がりました。しかし肩関節前方からの注射は痛がるので、最近では肩関節後方からアプローチすることが多くなりました。


刺入点は肩峰下滑液包注射と同じポイントです。この場合も慣れないうちは単純X線正面像で肩峰と肩関節の位置関係を確認しながら刺入すると、関節腔内注射の精度が上がると思います。



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