今日の午前は、アルバイト先での外来でした。
40歳台の男性が左股関節部痛を訴えて初診されました。
これぐらいの年代の男性が”股関節部痛”で受診することは比較的珍しいと思います。そして”股関節部痛”といっても、よくよく聞くと殿部痛だったりすることが多いです。
しかし今回の方は”股関節部痛”でも”殿部痛”でもなく、股関節外側部の疼痛でした。触診すると大腿骨大転子部の無名結節に強い圧痛を認めました。
発赤は無いものの、軽度の腫脹・熱感を認めます。股関節を他動的に動かしても轢音を触知しないため弾発股ではなさそうです。単純X線像で異状所見を認めませんでした。
しかし、血液生化学所見でCRP/WBCの軽度上昇を認めました。これらの所見を総合的に判断して、大転子部の化膿性滑液包炎を疑いました。
今回は熱発もなく局所で滑液の貯留もさほど無さそうなので、あえて穿刺は行っていません。治療は抗生剤投与ですが、反応を確認しながら投与期間を判断するつもりです。
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股関節学
先週金曜日の午前は、高齢者の上腕骨通顆骨折に対する骨折観血的手術でした。体位は側臥位で、dual plateを使用して骨接合しました。
上腕骨遠位端骨折の手術では、専用のバーを用いて骨折部に牽引を掛けます。しかし、日本人の体型にフィットしたバーは少ないので、充分な牽引力を得られないケースが多いと思います。
今日の手術では下図のようなバーを用いて上肢を牽引しました。少し分かりにくいですが、2つの側臥位台の間に塩化ビニール製の給水管を橋渡ししています。
この塩化ビニール管製の牽引台によって ①どんな体型にでも合わせられる ②充分な牽引を加えることができる ③塩化ビニールなので透視下でも邪魔にならない という利点があります。
もし、勤務先の病院に適当な上腕骨遠位端骨折用の牽引バーが無いようなら、ホームセンターに塩化ビニール管を買い行く手間はありますが一度試されても良いかもしれませんね。
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整形外科医なら誰もが所有している骨折治療のバイブルです。豊富な図や画像が提示されており、骨折手術におけるAOの考え方や基本原則を学べます。
AO法骨折治療
先月末に決済した物件ですが、現在リーシング活動に勤しんでいます。この物件は、某旧帝国大学医学部附属病院から約20mしか離れていない、幹線通り沿いの極めて希少な立地です。
物件スペックは、下記のごとくです。
路線価: 310000円/㎡ (昨年よりも3%上昇)
面積: 61.5坪(公簿は56.7坪)
価格: 9000万円 → 坪146万円 (周辺相場は200~250万円/坪)
融資条件: 8000万円 ・ 融資期間25年、内当初10年固定金利1.25%
某旧帝国大学医学部附属病院の直近なので、やはりターゲットはクリニックや調剤薬局等の医療系テナントとなります。そこで開業コンサルタントに依頼して診療圏調査をかけてもらいました。
一次スクリーニングなので大雑把な調査ですが、たくさんの数字をどう評価したらいいのか分からなかったでの、コンサルタントの方とお会いして直接説明していただきました。
まず、診療圏は半径500m以内の1次診療圏と半径1km以内の2次診療圏を算出しますが、2次診療圏の数字を採用します。この2次診療圏の傷病別推計患者数が重要な数字だそうです。
整形外科の場合、整形外科+リハビリテーション科の合計の数字を確認します。ちなみに居住人口と昼間人口の数字が算出されていますが、昼間人口の方をより重要視します。
整形外科の場合の開業の目安は、2次診療圏の傷病別推計患者数が100~150人/日だそうです。今回の物件は合計100人でした。一応開業の合格ラインには達しているようです。
整形外科の場合、患者さんひとり当たりの単価は約3000~3500円です。1ヶ月の医業収益は、少なめに見積もると3000円×100名×20日=600万円となります。
TKC医業経営指標2004年版によると損益分岐点医業収益高は518万円/月なので結構余裕があります。これだけの収益があれば、賃料として10000円/坪(=60万円)も現実味があります。
いろいろシュミレーションしていて気付いたのですが、自分で開業することもアリなのではないか?と思いました。何故なら自分で開業すれば賃料は30万円で済むからです(ローン返済額)。
しかし私は経済的には既にリタイヤ可能な状況なので、ストイックに外来診療を続ける気持ちはありません。したがって、開業の収益性は魅力的ですが、この案は封印することにしました。
医師かどうかは分かりませんが他の方に頑張っていただいて、そのおこぼれをいただく方向(=不動産オーナー)で計画を進めていきたいと考えています。
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