整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

米軍も推奨するトラネキサム酸

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人工関節再置換術や感染人工関節の手術では、軟部組織が正常ではありません。このため、手術中に瘢痕組織からの出血で苦労することが多いです。


ある程度時間が経つと瘢痕組織からの出血は自然に止血されることが多いですが、ただでさえも侵襲の大きい手術なのに瘢痕組織からの出血がダラダラ続くのは好ましくありません。


また閉創時にしっかりと軟部組織を縫合できないことも多いので、術後も創部からじわじわと出血が続くことがあります。高齢者では出血性ショックを併発することさえあります。


このような組織からの oogingを抑えたい時は、トラネキサム酸(トランサミン)を静注もしくは点滴静注すると出血コントロールするできることが多いです。


トラネキサム酸の副作用には深部静脈血栓症がありますが、出血コントロールと血栓症併発のリスクを天秤にかけて、使用の可否を考えるべきだと思います。


しかしトラネキサム酸を投与したからといって、はっきりと深部静脈血栓症を併発する確率が上がるわけでもないようです。


そして、アフガニスタンやイラク戦争での米軍の研究では、トランサミン静注が兵士の救命率をあげたという報告もあります。


防衛省のTCCC(Tactical Combat Casualty Care)戦術的第一線救護関連の資料では、受傷後1時間以内のトラネキサム酸 1000mgの投与が推奨されています。


実際、手術中に軟部組織からの出血が止まらなくなった時や、術後に創部出血が続いて血圧が低下した時などにトラネキサム酸 1000mg 投与すると出血が止まるケースが多いです。


止血手段のひとつとして、トラネキサム酸の投与があるということを覚えておいて損はないと思います。





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一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








「君子危うきには近寄らず」を実践

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君子危うきには近寄らず」ということわざがあります。私は、現実社会を生きていく上で、この言葉は非常に有用だと感じています。


その理由は、意図的に害悪をもたらそうと考えている存在から自分の身を守ることは非常に多くの労力とエネルギーを必要とするからです。


最も賢い方法は、このように自分に害悪を及ぼす可能性のある人物や組織から、できるだけ距離を置いて悪影響が及ぶ可能性を最小限にとどめるという戦略だと思います。




対人関係


ここでは私が日々心がけている具体的な事をご紹介します。まず仕事関係の人間関係に関してですが、一般社会では上司や同僚を選ぶことができません。


周囲の人間から受ける影響は非常に大きいにもかかわらず、ときどき非常に厄介な人物が含まれています。


一般的に他人を変えることは極めて困難なので、このような周囲に害を及ぼす人物からは、できるだけ物理的に遠ざかることが望ましいです。


このことは、上司に限らず同僚もしくは部下であっても同様です。周囲に害悪を撒き散らす人物からは、可能な限り物理的な距離をおくことが望ましいです。


このような害悪をもたらす人物と仲良くなれば良い方向に動き出すという考えもありますが、私はこのようなことも考慮した上で可能な限り遠ざけることを最優先しています。




ビジネス


次にビジネスについてですが、特に許認可を受ける業種は注意が必要です。国レベルの規制であっても、決して長期的な視野に立ってその規制がなされているわけではありません。


確かに官僚は優秀なので比較的長期的な目線で規制を作るのですが、リアルワールドでは机上の考えが通用しないことも多いです。


一方、地方自治体レベルは国よりもさらに悪質度が高いです。地方自治体には国と比べて優秀な人材が少ないため、場当たり的な規制が行われることが多い傾向にあります。


そして自ら作った杜撰な規制の結果、状況がさらに悪化することが多いので、数年経つとその規制をさらに変更することが頻発します。


このように国や地方自治体の許認可が大きなウエイトを占めるビジネスにおいては、能力の低い公務員の裁量に自分のビジネスの命運を握られてしいます。


特に、国よりも更に悪性度の高い地方自治体の許認可がベースとなっている事業は、可能なかぎり避ける方が無難だと思います。




日常生活


日常生活においては、厄介そうに見える人からはできるだけ遠ざかることが望ましいです。向こうからアブなそうな人が歩いて来ればできるだけ距離を取りましょう(笑)。


あと、厄介な人たちの中には警察官も含まれます。警察官には割と好印象を持つ人が多いと思いますが、彼らは簡単に冤罪を作ることができてしまうため危険な存在です。


こちらは法に触れることは何もしてないと思っていても、日本には無数の法律が存在しているため、無意識のうちに法に触れていることが多いです。


その中の多くは現時点では時代にそぐわないため無効化されているものが多いですが、道を歩いているだけで、厳密には何等かの法律に触れてしまう可能性があります。


知人が自転車の一旦停止違反で裁判所に行くハメになりました。一旦停止標識の少し先でほぼ自転車を停止して左右確認したのですが、停止線を越えたことが理由です。


停止線で自転車を止めても交差点よりもかなり手前なので左右確認できないのですが、法的にはアウトだそうです。しかも3秒間間止まって左右確認が必要だそうです...。


自動車ではなく自転車で裁判所送りになった話が身近で発生しているため、私は警察官を発見したらできるだけ彼らの視界に入らないように移動するようにしています(笑)。


最後に、患者さんも含めて第一印象の良くない人からもできるだけ距離をおくことが望ましいと考えています。 やはり第一印象が正しいことが多いと感じているからです。





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初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



プレガバリン処方では自殺企図に注意!

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先日、Medical Tribuneで興味深い記事がありました。プレガバリンで自殺行動リスクが上昇 スウェーデン・19万人超の検討 です。下記に要約します。




ガバペンチノイド(ガバペンチンまたはプレガバリン)を処方された15歳以上のスウェーデン人19万人超のデータを検討した結果を、英・University of Oxford/スウェーデン・Karolinska InstitutetのYasmina Molero氏らがBMJ(2019; 365: l2147)に発表した。また年齢別に見ると、特に15~24歳の若年者でリスクの上昇が顕著であることも分かった。


自殺、過量服用、外傷、交通事故リスクが上昇


Cox比例ハザード回帰モデルを用いた被験者内解析の結果、ガバペンチノイド服用により自殺行動/自殺による死亡リスクは26%〔年齢調整ハザード比(HR)1.26、95%CI 1.20~1.32〕、偶発的過量服用リスクは24%(同1.24、1.19~1.28)、頭部・体幹部外傷リスクは22%(同1.22、1.19~1.25)、交通事故/違反リスクは13%(同1.13、1.06~1.20)上昇した。


この結果について、Molero氏らは「若年者のガバペンチノイド服用によるリスク上昇、特に自殺行動および偶発的過量服用のリスク上昇に関する理解を深めるために、さらなる研究が必要だ。同時に、臨床ガイドラインの見直しも必要であろう」と述べている。




驚くほどリスクが上昇するわけではなさそうですが、特に若年者へのプレガバリン処方には注意する必要があるようです。


サインバルタもそうですが、もともと向精神薬として開発された経緯のある薬剤の使用には、自殺企図リスク上昇などに対して理解するのが望ましいと感じました。






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