整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

関節リウマチでは10歳程度も寿命が短くなります

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以前、関節リウマチの研究会に参加したことを記事にしました。その際の講演内容のスライドを、京都第一赤十字病院 リウマチ・膠原病センターの尾本先生からいただきました。


講演内容は的を絞って簡潔にまとまっているので、教科書を読むよりもスムーズに頭に入ってきます。内容を抜粋して勉強していきたいと思います。


米国のデータですが、関節リウマチに罹患されている方は10歳程度寿命が短くなります。

RAは10歳寿命が短い





生物学的製剤が登場した2000年以降の世界各国の標準化死亡比(SMR)は下記のごとくです。
期間が31年のスウェーデンからの報告は、MTXや生物学的製剤登場前のRA自然経過に近いデータである可能性があります。SMRが2.03もあるということは、寿命が10年短くなるのも頷けます。

IORRA  SMR


※ 標準化死亡比(SMR): 死亡率は、通常年齢によって大きな違いがあることから、異なった年齢構成を持つ地域別の死亡率をそのまま比較することはできません。比較を可能にするためには標準的な年齢構成に合わせて、地域別の年齢階級別の死亡率を算出して比較する必要があります。



滑液包切除術

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今日の午前は、膝関節外側部の滑液包切除術でした。
腓骨神経が滑液包に圧迫されて痛みの原因になっていたようです。


滑液包切除術や軟部腫瘍切除術は、簡単そうに見えて意外と苦戦することが多い印象です。MRIなどの画像をみていると、簡単にボロッと取れそうなイメージが浮かびますが実際なかなかそうはいきません。


皮下を切除して腫瘍や滑液包の表面までは簡単に展開できますが、裏側に展開を進めるにつれて周囲の軟部組織が邪魔をして視野が不良となってきます。多くのケースで母床と茎(pedicle)を形成しており、癒着している場合もあるので一塊で切除するのは意外と難しいのです。


癒着しているところは剪刀での剥離ではなく、ある程度割り切って電気メスを使用する方が、手術がスムーズに進行するかもしれません。


また終盤戦にはいると、被膜を破ってしまうことがよくありますが、この場合には損傷部位を縫合してそれ以上の内容物の漏出を防ぐのも一法です。



尾骨骨折ではなく尾骨亜脱臼?

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今日の午前は外来でした。
階段で滑り落ちて尾部を強打したという方が受診されました。


整形外科で外来をしていると、尾骨骨折の方を診る機会が多いと思います。しかし、身体所見からは骨折が強く疑われるにも関わらず、単純X線像ではっきりと骨折を判別できないケースが多いように思います。


尾骨骨折が疑われるにも関わらず骨折を認めない方は、尾椎間の関節面で尾骨が大きく腹側に弯曲しているケースが多い印象です。このことから尾骨の骨性損傷ではなく、関節面での亜脱臼が疼痛の原因になっている可能性があるのではないかと思うようになりました。


解剖学的に尾骨は、3-6個の尾椎が部分的にあるいは全面的に癒合して尾骨となり、数は不定ですが、3~5個が多いようです。一応側面像でのタイプ分類があるようですが、個人差が非常に大きいです。


従来、尾骨骨折は整形外科ではあまり省みられることが少ない部位です。ネットで調べてみてもしっかりとした文献的な記事はほぼ皆無であり、怪しげな接骨院のサイトばかりがヒットします。


そこで、いつものごとくPubMedで検索してみると・・・、Coccyx sprain  Coccyx classification  Coccygeal dislocationなどなど片っ端から検索しましたが、ほとんどヒットしませんでした。やはり、世界でもあまり研究対象になる分野ではないようです(笑)。


まあ、鎮痛剤処方と円座使用でほぼ問題なく治癒する外傷なので、骨折であっても亜脱臼であってもあまり関係無いとは思いますが、診断書に記載するときのみ注意が必要ですね。





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