整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

関節リウマチ治療の必勝パターン

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、名古屋大学整形外科の高橋伸典先生の講演を拝聴しました。関節リウマチ治療では、生物学的製剤が3種類8剤も出そろい、さまざまな選択肢を採ることが可能となりました。


これだけたくさんの生物学的製剤があると、治療の選択肢も増えるため、どれがベストチョイスであるのかに自信が持てなくなります。


このような日常診療を思い浮かべながら講演を拝聴していると、高橋先生が「バイオ製剤の使い分けは、当たるも八卦当たらぬも八卦の世界だ」とおっしゃられるではないですか!


プロフェッショナルがこんな言葉を発すると、私のような場末病院で診療しているモノとしては、非常に安心できます(笑)。


もちろん謙遜でおっしゃられているのですが、治療効果予測確率を最大限に高める努力が重要であると強調されていました。


ここで鍵となるのが、MTX併用の有無と併用量です。現在MTXは最大16mg/週まで使用可能になりましたが、平均的日本人では12mg/週ぐらいが充分量だそうです。


12mg/週のMTXを服用できている患者さんに対する抗TNF製剤の治療効果発言確率はかなり高いです。今回の講演の結論は下記のごとくです


  • MTXをしっかり服用できている患者さんは、ほぼ勝利を確信できる
  • MTXを増量して疾患活動性を低下させ、抗TNF製剤を導入して臨床的寛解に持ち込む



もちろん、全ての患者さんがMTXを充分量内服できるわけではないですが、これが現時点での関節リウマチ治療の必勝パターンとのことでした。





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が関節リウマチの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です






手術とインフルエンザワクチン

このエントリーをはてなブックマークに追加


インフルエンザの季節が到来しました。
この時期、外科医として注意するべきことがあります。


それは、インフルエンザワクチンの接種時期です。ワクチンによる副反応がおこりうる時期には、人工関節置換術のような予定手術を行うべきではありません。


インフルエンザワクチンの添付文書を確認しましたが、この点について明確な記載はありませんでした。そこで他の医療機関の事例を調べると、概ね下記のような状況のようです。


  •  生ワクチン接種後3~4週間
  •  不活化ワクチン接種後2日~2週間


これらを勘案して、私が勤めている施設ではワクチン接種から手術まで、下記の期間あけるようにしています。特にインフルエンザワクチンは接種率が高いので注意が必要です。


  •  生ワクチン接種後3週間
  •  不活化ワクチン接種後1週間(インフルエンザワクチンを含む)


ワクチンによる副反応がおこりうる時期は、副反応が増強する可能性があるため予定手術は延期する方が望ましいです。生ワクチンでは、感染症発症の可能性があります。


また、ワクチンにより抗体を産生するべき時期に、手術や麻酔により免疫が抑制されることで、抗体産生が不十分となる可能性もあります。


実務的な問題点は、期間の長い生ワクチン(壮年~高齢者:帯状疱疹ワクチン、小児:ポリオ、麻疹、風疹、BCG、おたふくかぜ、水痘)だと思います。


もちろん、小児顆上骨折や高齢者大腿骨近位部骨折などの緊急時では、患者本人もしくは親権者に危険性を十分説明して同意を得たうえで手術を行うことになります。






★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者がTHAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です


    




バーベル戦略を人生に応用する

このエントリーをはてなブックマークに追加

先日、『ブラック・スワン』のタレブによる反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方を読みました。今回はブラック・スワンと異なり、比較的読みやすい書籍でした。








ナシム・ニコラス・タレブは、ウォール街でデリバティブトレーダーとして長年働き、その後認識論の研究者となりました。


タレブは、以前から金融危機を警告しており、自らの主張に基づいて2007年からの金融危機で数百万ドルの利益を上げたことで、世間からの注目を集めました。


なかなか独創的な視点で興味深いのですが、戦術面というよりも戦略面で役に立つ書籍だと思いました。


そして、今回の書籍を拝読して、今までぼんやりと自分なりに頭の中で考えていた人生における戦略のひとつが、具体的な形で紹介されていることに驚きました。


その戦略とは「バーベル戦略」です。バーベル戦略とは、ハイリスク・ハイリターンの資産とローリスク・ローリターンの資産など対照的な資産を組み合わせる投資手法です。


タレブは、ポートフォリオの85%〜90%を安全性の高い資産に投資し、残りの10%〜15%をリスクの高い投機的資産に投資する手法を推奨しています。


債券投資の場合は、残存期間の短い債券と長い債券を組み合わせる戦略です。株式投資の場合は、大型株と小型株や、バリュー株とグロース株など両極端な対象を組み合わせます。


しかし、単にバーベル戦略を金融資産投資に限局するのはもったいないです。この戦略は、医師のような超安定的な職種に就いている人間にとって、極めて有用な考え方です。


現在の日本において、医師は参入障壁に守られた極めて安定的な立場です。このことは、学業成績が最上位層の高校生達が、東京大学ではなく医学部を目指すことからも分かります。


しかし、医師と言えども本当に盤石な立場なのかは誰にも分かりません。東京電力、東芝、日本航空、シャープ、神戸製鋼などの大企業のように、苦境に陥ることも皆無ではありません。


安定的な立場の医師になったとしても、予測できない悪い偶然(ブラックスワン)によってキャリアが滅茶苦茶になることは起こりえます。


実際にブラックスワンが起こるまで安全ですが、自分のキャリアや時間を医師だけに捧げると、医療業界全体が苦境に陥ったときに取れる選択肢が少なくなるリスクがあります。


ブラックスワンのような予測ができないことに対抗するには、予測できないことが起こったときに、良い結果をもたらしてくれるように賭けておくことが必要です。


具体的には、自分の仕事時間の80%を安定した医師の仕事に費やしつつ、残りの20%の時間で、結果がどうなるか分からない副業や資産運用を行ってみると良いということになります。


ここで重要なのは、副業や資産運用に20%の時間を使って日銭を稼ぐ戦略ではないことです。成功したときに、リターンの上限が青天井となることを志向するべきだということです。


副業や資産運用をしていると、国民皆保険制度崩壊で医師がダメになったときにも、一気に全てがゼロになる状況は避けることができます。 ブラックスワンは予測ができません。


重要なことは、ブラックスワンのような稀な事象が発生する確率を計算することではなく、その事象が起こった時に及ぶ影響を最小限に食い止めることです。


そして仮に安定な医師の収入がゼロになっても、バーベル戦略を採っていれば残り20% の「メシの種」は残りますし、それが青天井のリターンを出してくれるかもしれません。


このように、バーベル戦略は医師や公務員のような安定した立場の人が、その安定性をうまく利用することで、ブラックスワンが発生しても生き残っていける有用な戦略だと思うのです。






★★ 管理人監修の資産形成マニュアル ★★
 


管理人監修の「勤務医の、勤務医による、勤務医のための資産形成マニュアル」です。高度な医療技術で社会貢献するためには経済的安定が不可欠! という信念のもと、管理人は多くのメンターから指導を受けました。

その指導内容をまとめたものが本マニュアルです。その指導内容をまとめたものが本マニュアルです。既に資産運用をしている方でも、勤務医のアドバンテージを生かした新しい考え方が見つかるかもしれません。

PDF版の販売で、30日間の返品保証付きです。当直1回分にも満たない価格なので、本マニュアルの手法を実践すれば、あっという間に元が取れると思います。 尚、医師以外の方のご購入はご遠慮ください。



情報教材表紙




アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

管理人の著書
管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル
医師のための 金融資産形成術
医師のための金融資産形成術

タダで自宅を手に入よう!


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール
タグクラウド
QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。