整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

死を当たり前のことと受け入れる

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2017年8月3日号のMedical Tribuneで興味深い記事がありました。武蔵国分寺公園クリニックの名越直樹院長による "死なない医療"から"死を前提とした医療"へ です。




未解決の背景
"健康欲望"が高齢者の医療を歪め、人生を歪める



健康で長生きすれば幸せになれるというような考えが、世の中の王道にある。確かに医学の進歩は目覚ましい。医療により、幸せを得たり、取り戻したりする人も多い。  しかし、少し考えてみれば分かることだが、不健康で幸せの人もいるし、健康で不幸せの人もいる。具体例を挙げることはいくらだってできる。私自身、週に2日は訪問診療を行う臨床医であるが、訪問する患者の大部分は、健康を目指したり、長生きを目指したりすれば、むしろ不幸になる人たちばかりだ。死の直前まで抗がん薬の治療を受け、残された時間の大部分を民間療法につぎ込んで、気が付いたら寝たきりというような人も少なくない。逆に健康をあきらめ、その場その場のできることで、案外幸せに生きている人もいる。
 そんな極端な例でなくても、高齢の患者からの「何を食べたらいいんでしょうか」というような質問は日常的にある。それにうかつに「なんでもいいんですよ。好きなものを食べればいいじゃないですか」などと言うと、この先生は何も相談に乗ってくれない、なんて思われたりする。高齢であっても、健康第一、長生き第一が浸透しているからだ。
 高齢者とはいえ、血圧やコレステロールの薬を飲み、糖尿病をコントロールすれば恩恵にあずかることはできる。ただその恩恵は、多くの人が期待するほどのものではないことが多数の研究で示されている。高齢者が降圧薬やコレステロールの薬を飲んでも、心筋梗塞や脳卒中を多少先延ばしにできるくらいで、寿命が延びるかというと実はそうでもない。まして幸せになれるかというと、医療費を使い、副作用の危険がある分、不幸かもしれない。糖尿病に至っては、厳しく治療するとかえって早死にするというデータすらある。




解決の方向性
"死なない医療"から"死ぬ医療"へどこでシフトするか



 そこで、私はこんなふうに問いかけたいのである。何か食べたいというような欲望と、血圧を下げたいとか血糖を下げたいという欲望のどちらを優先させるかは、朝ご飯をパンにするかご飯にするか、晩ご飯を牛肉にするかチキンにするかと同様のことではないのですか?と。
 そこでの判断は、"死なない"ことを前提とすれば、健康欲望を優先させる方になるだろう。"死ぬ"ことを前提とすれば、うまいものを食べた方がいいという人が多いに違いない。そう考えれば、これはそれほど難しい選択ではなくなる。今日の朝はパンにしよう、という程度のことにすぎない。  
 しかし、"死なない"と"死ぬ"の境目は案外曖昧である。どんなに年を取ろうとも、末期のがんと宣告されようとも、死にたくないし、"死なない"よう頑張るという方向はごく自然のものだ。"死なない"を前提とした生き方である。だからといって、どこまでも"死なない"ように頑張るのも無理がある。どこかで"死ぬ"を前提にした方がいい時が来る。そこの折り合いを上手に付けるのは簡単なことではない。医療の進歩こそが、その折り合いを困難にしているのだ。




私の解決法
"健康や長生きだけが幸せではない"という価値観を!


 だから、私のお勧めはこうだ。そんなの適当に決めればいいじゃないですか。そろそろ"死ぬ"を前提とした方がいいな、なんて雰囲気で決めればいいのだ。ただ、その雰囲気こそが、"死なない"を前提とした世の中とシンクロして、雰囲気で決めるからこそ"死なない"を前提にしてしまうことになる。がしかし、もう時代は、雰囲気は、変わりつつある。こんな原稿を書けと、私に依頼があるくらいの世の中になっている。   そう書いていたら、ちょうど、小林麻央さん死亡のニュースが流れてきた。健康や長生きを目指さなくても、なんと素晴らしい人生がありうることか、私はこのニュースから、そんなメッセージを得たような気がする。健康でありたい、長生きしたいと願いつつも、それがかなわない中で、ブログという形で世へ発信し続けた生き方は、まさに健康第一、長生きだけが幸せでないことを明確に示しているのではないだろうか。
 時代は、"死なない"から"死ぬ"を前提とした世の中へ回帰しつつある。それは医療の問題ではない。日々の生活そのものの問題なのだ。。 







なかなか興味深い視点です。長年たくさんの患者さんの生死を見届けてきたからこその意見なのかもしれません。


まず、不健康で幸せな人もいるし、健康で不幸せな人もいるとの指摘にハッとさせられました。確かに最期までストイックに生きても人生楽しくなさそうです。


そして、高血圧症、高脂血症、糖尿病の治療をしたからと言って寿命が延びるかというと、現実にはそれほど長寿化するわけではないということにも驚きました。


このような現実を知っている名越先生が「なんでも好きなものを食べればいいじゃないですか!」と患者さんにおっしゃられるのも得心します。


最後に、健康や長生きだけが幸せではないという価値観を提唱されています。ストイック過ぎる長い人生を過ごすよりは、多少ハメを外してやや短い人生を謳歌する方がいいかもしれません。


実は、私も名越先生の考え方に似ています。まぁ、ある程度の仕事をやりきったので、残りは飲んで騒いで楽しい人生を謳歌しよう! という浅はかな考え方ではありますが(笑)





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石灰沈着性中殿筋腱って結構痛い!

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先日の外来で、3日前からの激烈な股関節および臀部痛の50歳台半ばの女性患者さんが初診されました。右股関節部を軽度屈曲した状態で入室されました。


この肢位はちょっと嫌ですね。思わず、腸腰筋膿瘍を連想してしまいました。おそるおそる単純X線像を確認すると、な~んだコレかと安心しました。



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右大腿骨大転子部のやや中枢側に線状の石灰沈着を認めます。いわゆる石灰沈着性中殿筋腱炎ですね。以前にMRIで発見した症例はありましたが、単純X線像では初めてです。


ちなみに、私が今まで経験した石灰沈着性腱炎は、下記のごとくです。見ていただければ分かりますが、本当にいろいろな部位に発症するようです。


    


いずれの症例も、発症時の症状はかなり激烈です。重篤感は無いけど疼痛の訴えが高度な症例では、鑑別診断のひとつに石灰沈着性腱炎を挙げてみてもいいかもしれませんね。






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ビットコイン暴騰をどう考える?

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ビットコイン(BTC)が凄いことになっています。
北朝鮮情勢緊迫化の影響もあり、ロケットのような爆騰を演じているのです。



BTC - コピー




2017.8.13には1BTCが4000ドルを超えました。年初に、10000ドル突破も夢じゃないと言っている人がいましたが、正直言って「はっ?何言ってるの」と思っていました。


しかし、ここまで暴騰すると10000ドルの大台乗せも夢物語ではなくなってきています。そして、メディアの煽りもすごいです。乗り遅れるのはバカだ! 的な論調も散見します。


では、私はこのビットコインの暴騰に対してどのように考えて、どのように対処しているのかをまとめてみました。




テクニカル


私のような超長期逆張り投資家としては、現状は全く参戦するべきタイミングではありません。むしろ、参戦するには最悪のタイミングと言ってよいかもしれません。


投資家は、それぞれ自分が得意とする投資手法があります。いくらマーケットの動きが一方的であっても、自分のスタイルに合っていない地合いでは成功する可能性は低いです。




変化率 vs 変化量


金融資産投資において、変化率と変化量の違いを理解しておくことは重要です。例えば、1BTCを4000ドルで購入した人は、10000ドルになれば凄いことになる! とはいきません。


この場合、4000ドル→10000ドルなので税や手数料を考慮しないと6000ドルの利益です。しかし、変化率はたったの2.5倍に過ぎません。


ところが、1月に1BTCを1000ドルで購入した場合、4000ドルの現在でさえ変化率が4倍となります。限りある自己資金を考えると、どちらが効率的であるのかは一目瞭然です。


具体的に説明します。4000ドルの自己資金でビットコイン相場に挑む場合、1月では4BTCを購入できましたが、8月現在では1BTCしか購入できません。


仮に2017年12月に1BTC=10000ドルとなった場合、1月に4000ドル投入した人の時価評価が40000ドルですが、8月に投入した人は10000ドルにしかなりません。


つまり、限られた自己資金しかないケースでは、ユニットあたりの価格が上昇すれば上昇するほど、収益を得る期待値が低くなっていくのです(40000ドル vs 10000ドル)。


1BTCを1000ドルで購入して10000ドルで売却して得る収益率を、4000ドルで購入した場合に獲得するためには、4000ドル×10倍=40000ドルまで上昇する必要があります。。。


このことから、ユニットあたりの価格が上昇すればするほど収益性が悪くなり、かつ下落して損失が発生するリスクが上昇します。これが順張り投資の最大の問題点です。


順張り投資では、相場がかなり若い段階で参入しておかないと、安全に収益を確保することが難しいです。しかし、相場が若い段階で参入することは、怖くてなかなかできません。


逆張り投資では買い下がっていく資金力と勇気が、順張り投資では相場が若い段階を判断する目利き力と参入を決断する勇気が必要です。より才能が必要なのは順張り投資です。


少なくとも、現在のビットコイン相場は、どちらの戦略を採る投資家にとっても心地良い状況とは言い難い印象です。


私も含めて、ビットコイン相場に乗り遅れた大多数の人は、悔しい思いをしていることでしょう。しかし、悔しがる必要は全くありません。もちろん、強がりではありません(笑)


何故なら、世の中にはビットコイン以外にも無限の投資対象があるからです。今日も世界中のどこかで有望な投資対象が生まれている可能性が高いです。


そんな無数の有望な投資対象のうち、たったひとつでも相場が若い段階で参入できれば、大きな資産を築くことが理論上は可能なのですから・・・






★★  医師のための金融資産形成術  ★★


資産家および医師を対象として、2015年10月に開催した本ブログ管理人による 「金融資産形成術セミナー」 の動画、および講演で使用したスライドです。



NY夜景

      



勤務医・開業医の種類に関わらず、医師が資産形成する際には下記の3つを組み合わせることで効率良く資産形成することができます。


1. 医師免許をベースにした人的資産からのキャッシュフロー
2. 不動産からのキャッシュフロー
3. 金融資産投資の技術


①②で得られる安定したキャッシュフローを元手にして、③の金融資産投資技術を用いて資産形成するのです。しかし、多忙な医師が金融資産投資で結果を出すのは難しいのが現実です。


一方、金融資産投資は買値で投資収益性が決まります。 ”多忙な医師がいかにして金融資産を安く買うか?” という命題を解決するため、私は超長期逆張り投資戦略を選択しています。 


今回の「金融資産投資術セミナー」は、資産形成マニュアルで提示した資産形成手法における金融資産投資の各論です。築古木造戸建投資は「守」、金融資産投資は「攻」という位置づけです。


築古木造戸建投資の「守」 と 金融資産投資の「攻」の組み合わせが、安定的な所得のある医師の資産形成における有力な選択肢のひとつと考えています。



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