整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

頚椎・頚髄病変の診療のコツ

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今日も日本整形外科学会にきています。
山口大学の田口敏彦教授の講演を拝聴しました。
個人的に参考になった点を列記します。


  • 脊髄症の自然経過において、すべての症例で悪化するわけではないが、改善することは無い
  • 頚椎手術で手術適応となるのはJOAスコアで11点未満であることが多い
  • 階段を降りるときの不安感が出現すれば手術を検討するべき( 痙性麻痺のため昇りは不安感なし)
  • 頚椎手術では合併症の併発のため約1.7%の症例で術前よりも症状が悪化する
  • 胸郭出口症候群では頚椎牽引で症状が悪化する
  • Keegan型の頚椎症では、筋電図検査で健側比の50%以上の電位があれば保存治療可能であることが多い。具体的には頭蓋の運動野もしくは腕神経叢(Erb点)を刺激して得られた複合筋活動電位(CMAP)の反応を評価する。たとえば、頸椎症性筋萎縮症の近位型で、上腕の三角筋および二頭筋における患側の振幅の大きさが健側に比べて50%以上の場合、保存治療適応の指標としている。
  • 通常の診療では障害高位を診断するためにdermatomeをみるが、myotomeやskeletomeでも症状を説明できることがあるので注意する(たとえば頚髄症での胸をしめつけられるという主訴)


関節リウマチの治療ターゲット(treat to target:T2T)

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関節リウマチの治療ターゲット(treat to target:T2T)についてまとめました。
4つの基本原則と10つのリコメンデーションからなっています。
当たり前のことをいっているのですが、初心に戻ることも大事ですね。


基本原則

  1. 治療方針の決定は、患者と医師の間で共有すべきである。
  2. 治療の第一目標は、症状を改善し、骨破壊を予防し、身体機能や社会活動を正常に保ち、長期にわたる生活の質を最大限にすることである。
  3. そのために最も重要なことは、炎症を抑えることである。
  4. 治療結果を最適にするために疾患活動性を測定して治療を調整する。

 

 

リコメンデーション

  1. 治療の第一目標は、臨床的な寛解とすべきである。
  2. 臨床的寛解は、明らかな炎症性活動性の症状や兆候が存在しないことである
  3. 寛解が目標であるが、時に現実的な目標としては低活動性となり、早期例でない場合は特にそうである。
  4. 治療目標を達成するまでは、少なくとも3カ月おきに、治療方針を見直すべきである。
  5. 疾患活動性の測定は定期的に行う。中~高活動性の場合は毎月行い、低活動性~寛解の場合は3-6か月毎に行う。
  6. 日常診療で治療方針を決定するために、関節の評価を含む複合指標を使用する。
  7. 疾患活動性の評価に加えて、治療方針を決定する際には、骨破壊の程度や身体機能障害の評価を考慮すべきである。
  8. 治療目標を達成できたら、それを維持すべきである。
  9. 疾患活動性のモニターにどのような複合指標を使用するかおよび治療目標の程度は、合併症の程度や、患者の要因、副作用の危険性によって変化する。
  10. 治療目標やそれを達成するための治療方針について、患者に適切に情報を提供する。

 

Ann Rheum Dis 2010:69;631-637

生物学的製剤間のスイッチング

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今日は日本整形外科学会に出席してきました。
なかなか盛況で、いい感じの学会でした。


関節リウマチの講演を拝聴しました。
生物学的製剤のスイッチングの際にヒュミラ(ADA)を除く、TNF製剤間はおおむね良好な成績とのことでした。


しかしTNF製剤→ADAの成績は落ちるようです。
またADA→TNF製剤も成績がおもわしくないようです。


添付文書上、ADAはMTXとの併用不要ですが、高率(40-50%)に中和抗体が出現して脱落するようです。基本的にはMTXをアンカードラッグとして使用するべきですね。

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