整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

関節リウマチの鑑別診断

このエントリーをはてなブックマークに追加

関節リウマチの外来診療でよくみかける鑑別診断として、
リウマチ性多発筋痛症RS3PE症候群、ウイルス感染に伴う関節炎、回帰性リウマチなどがあります。


これらは
日本リウマチ学会のHPに詳述されています。
2011年のACRで、鑑別診断のリストをつくるべきではないか?との質問があったようですが、鑑別診断は地域差が大きいので各国・地域でそれぞれリスト化して欲しい、と委員が回答したそうです。


これだけ鑑別診断する必要があるとげっそりしますが、コレ実は初心者向けだそうです。
京都府立医科大学整形外科の小田講師とお話しさせていただきましたが、エキスパートになると診ただけで関節リウマチなのか、そうでないのかは分かるそうです。


そのような経験的な引き出しが無い医師は、これで勉強してねという意味合いだそうです。
そういう意味では
ACR/EULARの新分類基準も、遵守しているとかなり診断速度が遅くなるので、自分の経験に従って診療に臨んでいるとのことでした。


そういえば、初診時に新分類基準で5点にもかかわらず、明らかに関節リウマチの印象の患者さんがいました。点数が足りないから4週間経過観察して6点になってからMTX投与を開始しました。これでは、window of opportunityを半分ぐらい無駄にしていますね・・・。

THAにおける術前CTのチェックポイント

このエントリーをはてなブックマークに追加


今日の午前の手術も人工股関節全置換術(THA)でした。
股関節脱臼骨折後に変形性股関節症にいたった症例です。


一昨日に続いて普通ではない股関節でしたが、
手術をスムーズに遂行するためにも術前のCTの読影が重要です。


THAに際して、術前CTで確認することは一般的に下記です。
① 大腿骨頚部前捻角
② カップの大きさ
③ 切除する骨棘の位置と大きさ


更に、下記について把握すればより安全です。
④ 大腿動静脈が寛骨臼前壁からどの程度離れているか(ときどき接している症例があります)
⑤ 寛骨臼の前方開角
⑥ ダブルフロア底までの厚み


入念に術前計画を立てますが骨質までは判断できないので、
最終的には自分の手の感覚を研ぎ澄ます必要があります。

変形性股関節症に併発した大腿骨頚部骨折に対するTHA

このエントリーをはてなブックマークに追加

昨日の午後の手術は人工股関節全置換術(THA)でした。
変形性股関節症に大腿骨頚部骨折を併発した症例です。


変形性股関節症(OA)に大腿骨頚部骨折を併発する症例はめったに見かけません。
OAのために頚部周囲の骨質が硬いことが理由で骨折しにくいのでは?と考えています。


変形性股関節症に大腿骨頚部骨折を併発した症例のTHAはほとんど経験ありませんでしたが、
今回気付いた点を列記します。


・ 通常のOAと異なり関節の拘縮が高度でした(受傷後12日)。
   関節内の軟部組織が炎症のために肥厚して拘縮しているような印象です。
・ 高齢の方だったことも関係あると思いますが、寛骨臼の骨質が悪くて、
   表面の硬化した軟骨下骨を抜けると、数秒リーミングしただけで内板まで到達しました。
・ 拘縮してタイトなので関節の緊張はそれなりにあるのですが、伸張性に乏しいため、
  少しリリースすると途端に易脱臼性が出現します。ストライクゾーンが非常に狭い印象です。
・ 上記のような理由で、ジンマー(ZIMMER)のキネクティブ(kinectiv)のような、
   ネックチェンジャブルタイプのステムの方がより安全だと思いました。


THAに関しては大腿骨頚部骨折よりもOAの方が簡単だと思います。
幸い、あまり経験することは無いような気がしますが・・・。


蛇足ですが、変形性股関節症に大腿骨転子部骨折を併発した場合は、骨接合術を第一選択とするべきだと思います。転子部が粉砕していると、ステムの設置が極めて困難だからです。
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
医師のための 金融資産形成術
医師のための金融資産形成術

タダで自宅を手に入よう!

医師のための収益マイホーム購入マニュアル


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医


・医学博士
・日本整形外科学会専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家
・ビジネスオーナー
・宅地建物取引主任士

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。