整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

陳旧性長母指伸筋腱損傷(陳旧性EPL損傷)

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今日の午前中は陳旧性長母指伸筋腱損傷の手術でした。
受傷後1ヵ月目での紹介例です。


手指伸筋腱損傷は受傷部位に注意する必要があります。
長母指伸筋腱(EPL)がMP関節より中枢で損傷している場合には、放置しておくとどんどん中枢に退縮します。正確にはexpansion hoodより中枢で損傷した場合におこります。


したがって、受傷からやや時間が経過している場合は、
より中枢での試験切開が必要となる可能性があることを説明するようにしています。


あと、有名な話ですがPIP関節背側で伸筋腱が断裂した場合には、
遅発性にボタンホール変形が出現します。


これはcentral slipが損傷してもlateral bandの作用で、しばらくはPIP関節が伸展可能なためにおこります。整形外科医が全例初療できれば、このような事態にいたることは無いと思いますが、実際問題としてマンパワー的には不可能です。


せめて、整形外科医として初療する場合には、これらの点を考慮してフォローしていこうと思います。





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肘頭滑液包炎の治療

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今日の午前は外来でした。
3連休明けで患者さんが多く、苦しい外来でした。


外来でときどき肘頭滑液包炎や膝蓋前滑液包炎の方が受診されます。
たいていは非感染性なので経過観察可能なのですが、美容面の問題で皆さん困っているようです。


そして穿刺してもすぐに滑液が貯留するので、私の方も困ってしまいます。
よくリンデロンの滑液包内注射をしますが、すぐに再発することが多いです。


肘関節のサポーターをすると少しおさまるようですが、外すとすぐに貯留します。
しかし感染すると癒着して、再発しない印象です。


決定打にかける滑液包炎の治療ですが、皆さん何かいい治療法をお持ちでしょうか?
難治例には一度、ケナコルトの滑液包内注射を試してみようかと思っています。



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勤務医の現実を理解する その3

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勤務医の現実を理解する その2 のつづきです。


日本の医療の根幹を担っているのは病院勤務医なのですが、はっきり言って割に合わない仕事だと思います。激務に追われて気がつけば、夜がふけていることも多々あるでしょう。



そんな多忙な毎日ですから、当然お金のことなどじっくり考える余裕も無い・・・。
しかし、本当にそのままでいいのでしょうか?卒後5年目ぐらいの時、そんなことを考えていました。



勤務医は一般的な水準よりは高い給与ですが、意外なほど経済的に不安定です。
病気になったら収入が激減しますし、医局に属している場合は、23年周期で病院のローテーションをするため退職金も多くは望めません。



一見そこそこ収入があるので安定しているように感じますが、一歩足を踏み外せば経済的苦境に立たされるのです。このことはうすうす感じていたので、常に漠然とした不安があったのだと思います。



良質な医療を提供するためには医師自身が精神的に充足している方がよいし、その基盤となるのは経済的な安定だと思います。そんなわけで、今から12年ほど前からこの方面の探求を真剣に開始しました。


次週の日曜日につづく

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