整形外科医のブログ

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接骨院のビジネスモデル崩壊

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柔道整復療養費審査委員会の審査要領が改正されました。今回の改正案は、平成29年4月から実行に移されています。具体的には、下記の事項を重点的に審査しています。

  1.  多部位
  2.  長期又は頻度が高い施術


①は、同一施術所における同一患者の負傷と治癒等を繰り返す施術、いわゆる「部位転がし」です。②は、同一施術所における同一患者に対する月10回以上の施術です。


これらは、昔から柔道整復師業界で行われていた受領委任払い制度の欠陥を突いた不正請求の代表例ですが、ついに厚生労働省と会計検査院が、是正に本腰を入れ始めました。


その影響は劇的で、今後1/2~1/3の治療院が廃業することになろだろうと言われています。まさに受領委任払い制度によるビジネスモデルが崩壊しようとしているのです。


整形外科医の多くは、冷ややかな目を注いでいるでしょう。確かに、これまでの状況は異常で、国民の大切な財産である医療費が、ほとんど野放しのまま食い荒らされていました。


このため、状況の適正化は望ましいことであると考えています。ただ、私は一般整形外科医と同じ観点から、この劇的な変化を眺めているわけではありません。


正直に言うと、私は柔道整復師および治療院に対してニュートラルな立場です。もちろん、酷い治療レベルの柔道整復師や、不正請求に関しては苦々しく思っています。


しかし、柔道整復師の全員がそうではなく、彼らの多くは真面目に仕事をしています。特に整形外科医が取りこぼしている患者さんを救っているのは、彼らであることが多いのです。


昔に所有していた物件のテナントで、治療院が盛業していました。その関係もあり、何度か治療院を訪れたのですが、なかなか良い仕事をしています。



そんな彼らの業界は、存亡の危機に瀕しています。受領委任払い制度によるビジネスモデルの崩壊が静かに(?)進行しているのです。慎重に状況の推移を見守りたいと思います。





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恥骨下枝と坐骨の違いは?

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先日、診断書を記載している際に、筆が止まってしまいました。病名を「恥骨骨折」と記載したのですが、これは本当に恥骨骨折でよかったかな? という疑問が湧きました。



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上記の部位の場合、坐骨骨折ではないのか? と思ったのです。この部位は、恥骨下枝骨折なのか坐骨骨折なのか? 解剖の超基本なのですが、ど忘れしたので調べてみました。



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結論は、今回の骨折はおそらく恥骨下枝骨折です。上図で言うと、坐骨は③の部分です。恥骨と坐骨の違いを解剖発生学的に言うと、第5胎児月に現れる骨原基に由来します。


ただ実際問題として、恥骨下枝骨折と坐骨骨折の区別は難しいケースがあります。まぁ、どちらであっても、治療方針に変わりはないので、大きな問題ではなさそうですが・・・




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豊富な図や画像が提示されているため、ほとんどの骨折や脱臼に対応することが可能です










THA術後にリハビリテーションは不要?!

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以前から気になっていたブログ記事をご紹介します。整形外科 論文ナナメ読みのTHAとリハビリテーションに関する記事です。


JBJS(Am)の紹介記事で、「THAにはリハビリテーションは無意味ではないのか?」という、リハビリテーション関係者には少しキツイ内容です。



Formal Physical Therapy After Total Hip Arthroplasty Is Not Required: A Randomized Controlled Trial, Austin, Matthew S. MD et.al,  Journal of Bone & Joint Surgery - American Volume: 19 April 2017 - Volume 99 - Issue 8 - p 648–655



THAは、完成度の高い術式のひとつであり、良好な臨床成績が得ることが可能です。本研究では、THAの良好な臨床成績にリハビリテーションがどの程度寄与するのかを調べました。


その結果なのですが、意外にもあまり口出ししないリハビリテーションでも、従来の方法とほぼ同等の臨床成績が得られることが分かりました。


費用面の考慮すると、従来から行われている伝統的なリハビリテーションは不要であると主張されても反論できません。リハビリテーション科医師や理学療法士にはキツイ結果です。


個人的には、関節可動域改善にはリハビリテーションの力が大きいと思うのですが、JBJSにアクセプトされていることを勘案すると、治療方針を考え直す必要があるのかもしれません。




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初学者がTHAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です


    




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