整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

肘関節内側側副靭帯損傷と肘関節脱臼 その1

このエントリーをはてなブックマークに追加


昨日は当直でした。平均台から転落して手をついた中学生が肘の痛みで来院しました。肘関節内側側副靭帯損傷(MCL損傷)だったのですが、体操選手なので本当に保存治療でよいのかを判断するために、MCL損傷のおさらいをしました。


肘関節脱臼や肘関節内側側副靭帯損傷(MCL損傷)は日常診療でよくみかける外傷です。

肘関節の解剖ですが内側側副靭帯は、前斜走靭帯(anterior oblique ligament; AOL)、後斜走靭帯(posterior oblique ligament; POL)、横走靭帯(transverse ligament; TL)、の三つの部分に分けられます。

 

 

AOL単独損傷である場合がほとんどで、治療は2週間のギプスシーネ固定の後、可動域訓練を開始します。一方、AOLに加えてPOLやTLも損傷している場合には肘関節の不安定性が増悪するので、靭帯修復術の適応となります。


尚、MCL損傷には肘関節脱臼の自然整復例が含まれていることがあります。この場合には、肘関節脱臼の治療に準じて治療を進める必要があります。

 

 

靭帯損傷の程度の鑑別は、下図のように外反ストレス撮影もしくはGravity testで行います。

 

肘ストレス撮影



Monthly Book Orthopaedics Vol.8 No.9 P32

広島大学の村上恒二先生の著書から引用



肘関節内側側副靭帯損傷と肘関節脱臼 その2 につづく



                        

日焼けマシンの使用で皮膚がん(メラノーマ)発症リスクが上昇

このエントリーをはてなブックマークに追加

Medical Tribune Vol.45, No.49で、日焼けマシンの使用でメラノーマ発症リスクが上昇 という記事がありました。

----------------------------------------------------------------------

日焼けマシンの使用でメラノーマ発症リスクが上昇
Mathieu Boniol ,et al. BMJ 2012; 345: e4757


・ 日焼けは皮膚がん(メラノーマ)発症の最も大きな環境因子

・ 皮膚がんの発症は紫外線暴露と関連する

・ 日焼けマシンは紫外線暴露の主な人工的な因子

・ 2005年に行われた研究では、青年期または成人期早期に日焼けマシンを使用開始することで、メラノーマリスクが75%上昇する

・ 対象はメラノーマ発症例11428件

・ 日焼けマシン使用の皮膚がん発症の相対リスク統合値は1.20だった

・ 35歳未満から日焼けマシンを使用している人では、リスクが87%上昇した

・ 西洋18カ国で新たに診断された63942例のメラノーマ患者のうち3438例と、メラノーマによる死亡794例が日焼けマシンの使用と関連している

・ 18歳未満の日焼けマシンの使用は禁止する、や全ての日焼けサロンを当局の監視下におく等の対策が必要


----------------------------------------------------------------------


整形外科と関係ない話題で恐縮ですが、おもしろそうな内容だったので記事にしました。
対象がコーカソイド(Caucasoid)なので日本人にどの程度当てはまるか分かりませんが、ヒサロが体に良くないことは間違いなさそうです。

バイポーラー型人工骨頭でのインナーヘッド脱臼症例

このエントリーをはてなブックマークに追加

昨日午後は、出張先の病院で手術にはいりました。内容はバイポーラー型人工骨頭でインナーヘッドが脱臼した症例での、アウターヘッド・インナーヘッド交換術でした。


通常、バイポーラー型人工骨頭でインナーヘッドが脱臼することは稀です。昨日の症例はポリエチレンのロッキング機構が破綻していました。脱臼してから結構時間が経っていたようで、荷重部の軟骨および軟骨下骨が欠損していました。


通常であればTHAにコンバージョンするところですが、伝い歩きの80歳台後半の患者さんなのでアウターヘッド・インナーヘッド交換術に留めました。術後単純X線像を確認すると、寛骨臼側軟骨下骨の陥凹部にアウターヘッドが嵌まり込んでいました・・・。股関節の適合性不良が予想される場合には、やはりTHAが望ましいのでしょう。


ちなみに今回の症例は他院で整復?された後に紹介受診したそうです。インナーヘッドが脱臼している単純X線をみたら衝撃的な画像なので俄かには信じ難いですが、ロッキング機構が破綻している場合には意外とインナーヘッドはアウターヘッド内に簡単に整復されるようです(術中に確認済み)。


アウターヘッドのロッキング機構が破綻している場合には、整復したのでハイ終わりではすぐに脱臼します。必ず、観血的手術(THAもしくはアウターヘッド・インナーヘッド交換術)で解決しておく必要があると思います。


アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

医療研究を身近な存在とし、医療の未来を作る


管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
REITで実践する不動産投資セミナー
190122
医師のための 金融資産形成術


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医

・医学博士
・日本整形外科学会専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家
・ビジネスオーナー
・宅地建物取引主任士

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。