整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

書評: ドクター和田の輸液の基礎知識-プログラム演習

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今日は書評です。



大腿骨近位部骨折などの高齢の患者さんを治療することが多いので、整形外科医にとって輸液は必須の知識です。しかし内科的な治療は、日常診療であまり接点が無いため、どうしても中途半端な知識に留まりがちです。


経験だけに頼った輸液の知識体系を整理するために、”ドクター和田の輸液の基礎知識-プログラム演習”はお勧めの書籍です。著者の和田先生は輸液関係の書籍を多数執筆されていますが、残念ながら1997年に逝去されています。1977年初版の本なので、相当に歴史の長い評価された名書だと思います。


               ドクター和田の輸液の基礎知識―プログラム演習



私自身、研修医時代に国試との知識のギャップに悩まされていたときに、この本に出会いました。古くからある本ですが、演習方式なので比較的簡単に頭にはいってきた記憶があります。


全体を通読する必要は無く、目次をパラパラ見て興味のある章を流し読みする程度でよいと思います。それだけでも知識の整理ができて、ある程度の自信をもって術後輸液の管理を行えると思います。

ムチランス型関節リウマチに対する手術治療

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昨日の午後は、ムチランス型関節リウマチの手術でした。
人工母指MP関節置換術+示・中指PIP関節固定術です。


MTXや生物学的製剤の登場で、ムチランス型関節炎(Arthritis mutilans)の発生は減っていると思います。しかし、罹病歴の長い症例では、いまでも悲惨な手指の変形をきたした方を散見します。


手指の変形や不安定性が極めて高度な症例を目の当たりにすると、
手の外科専門医でなければ治療方針の決定に悩むことが多いと思います。


高度の手指変形と不安定性をきたしている症例に対する基本的な治療方針は、つまみ動作の再建です。この目標を達成するために、母指は人工MP関節置換術を、示・中指はPIP関節固定術を施行して、しっかりした制動性を確保します。


示・中指は制動性が重要で、環・小指はグリップ(把持力)が重要です。
したがってPIP関節固定は示指・中指だけで十分なのです。

骨質が硬い症例のTHAにおけるリーミングの工夫

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今日の午前の手術は人工股関節全置換術(THA)でした。
普通のOAですが、男性だったので骨質が硬くてリーミングが大変でした。


若年者や男性では骨質が良好なため、リーミングの際になかなか掘削できないことがあります。
特に48mm前後の最もリーマーの使用頻度が高いと思われるサイズでは、刃が鈍っているのかリーミングできないことが多いです。


このような場合、昔はフ~フ~言いながら汗だくで渾身の力を込めてリーミングしていました。
もちろん、今でも汗だくでリーミングする場合がありますが、ある工夫により少しスマートになってきました。


その工夫とは、下記の2点です。
① 軸方向にのみ掘削するのではなく、リーマーの柄をぐるぐる回しながら寛骨臼内をいろいろな角度から掘削する
② 8mm丸ノミを用いて寛骨臼の硬化した表面に、7~8ヵ所の切り込みを入れる


これらの工夫により硬化した表面の骨にリーマーの刃が引っかかりやすくなり、スムーズに掘削できるようになります。ただし、リーミングの技術が充分でない時期に、激しく①を行うことはお勧めしません。あらぬ方向にリーミングしてしまう危険性があるので、慣れないうちは注意が必要です。

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