整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

身内の手術に立ち会ってきました

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今日は、身内の手術に立ち会って来ました。昨日も書きましたが、私自身は2000~3000例ぐらい執刀しているものの、自分が患者さん家族の立場になるのは初めての経験です。


手術が終わってベットサイドで座っていたのですが、暇なのでいろいろ話をします(腰椎麻酔なので話はできます)。すると普段ではあまり気にならないことにも気付きがありました。


まず、腰椎麻酔は本番のタップよりも局所麻酔が痛いそうです。棘間靭帯を切り裂くブツブツした感覚は無かったそうなので、傍正中アプローチだったのでしょう。


腰椎麻酔は両膝が胸に着くような体勢でタップしますので、膝が曲がっているような感覚が術中・術後も続くと訴えていました。麻酔薬を注入して神経が麻痺するときの感覚が残存するようです。


あと、腰椎麻酔が覚めてくるときには、足を組んでいて痺れたような、あの嫌なビリビリ感が出てきたそうです。腓骨神経麻痺は大丈夫かな~と腓骨頭の辺りを触ると、頼むからさわらないで!と言われてしまいました。


腰椎麻酔後の経時変化などは、普段なら事務的・客観的にサッと流すだけです。しかし、患者さんの身になるとドクターサイドとはまた違った風景が見えてくることを今更ながらに感じました。

手術説明を受けてきました

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今日は、身内の手術説明を受けに近くの病院に行ってきました。
ここは地域の中核病院で、家から徒歩3分程度のところにありますが、ほとんど入ったことがありませんでした。


ほとんど初めて行った病院だったのですが、何の違和感も無かったのが我ながら恐かったです(笑)。医療機関って日本中どこでも同じような感じですね。


しかし手術説明をすることはあっても受けるのは初めての経験だったので、これはなかなか新鮮な感覚でした。今まで2000~3000回ぐらいは手術説明しているはずなので、患者さんや家族のさまざまな反応をみてきました。しかし患者さんの立場でドクターを見るのは貴重な経験です。


科は違うのですが、手術説明の内容は概ね同じです。麻酔方法、感染、深部静脈血栓塞栓症等々・・・。したがって内容は100%理解できるので、もっぱら身内や説明してくれているドクターを観察していました。


まだ若いドクターでしたが一生懸命説明してくれる姿に好感を持てました。経験的にはまだまだなのでしょうが、真摯な姿はなかなか良いものです。このようなところは見習うべきかなと思いました。

下肢急性動脈閉塞症

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今日の午後は、出張先の病院で救急当番でした。91歳男性が正午ごろにしゃがんだ瞬間から、突然右下肢全体のしびれ・疼痛・冷感を訴えて救急搬送されました。


救急隊は症状から大腿骨頚部骨折を疑っていたようで、整形外科対応ということで搬送になりました。しかし、この手の血管系のイベントが発生しているときには、骨折とは違う独特の重篤感があります。


今回の方は、疼痛・膝窩動脈は触知可能・足背動脈は触知不能・TA以下の運動障害・下腿より末梢の知覚低下・下腿より末梢のチアノーゼ(いわゆる5P)だったので、下腿レベルでの動脈閉塞が予想されました。ちなみに足部静脈の虚脱は認めませんでしたが、これは迂回路からの血流があるためと考えています。


まず、採血して血中CPK、WBCの上昇の確認や、下肢動脈のCTAを施行する必要がありますが、IVRを施行可能な血管外科医・循環器内科医・放射線科医が不在の病院のため転送することになりました。


もちろん、高齢であることや膝窩動脈よりも末梢レベルの病変なので、今回のイベントに対するIVRは施行されない可能性が高いと思います。しかし、塞栓症の原因治療は専門医に任せるべきとの判断で転送しました。


下肢急性動脈閉塞症は、下肢の疼痛が主訴のため整形外科医が初療にあたることがあります。救急の現場では、血管系のイベントの可能性を常に念頭においておく必要があることを再認識しました。



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