整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折手術のポイント その2

このエントリーをはてなブックマークに追加


クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折手術のポイント その1 のつづきです。


・ 
鎖骨の整復はボールアンドスパイクやエレバトリウム等で上から押さえつけるのもよいが、基本的にはプレート中枢端と中枢骨片の間に鉗子を挿入して整復する

・ 外側端骨片は上から見て斜めに前後に骨折していることがあり、更に上下に骨折が存在することもある

・ 外側端骨片は後上方へ転位している。プレートで上下方向の転位を整復した後に、整復鉗子で前後方向の転位を整復する

・ フックプレート使用の際には、プレートで近位骨片を固定後も遠位骨片はフリーの状態なので前後方向の転位の整復は可能である

・ 
遠位端骨片は骨膜をできる限り温存する(血行の維持と骨片をバラバラにしてしまうことを避けるため)

・ 
フックの高さが足りないとプレートが遠位骨片を下に押してしまい、返って転位が広がる。フック高15mmぐらいがベストか?


※ クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折の手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトから自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします。

クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折手術のポイント その1

このエントリーをはてなブックマークに追加


今日の午前は鎖骨遠位端骨折の手術でした。
使用した内固定材料はクラビクルフックプレートで、HOMS技研のHAI肩鎖関節プレートです。


形状がアナトミカルで、シンセスのクラビクルフックプレートよりも薄いのがメリットです。
ただし、ロッキングスクリューは使用できません。


プレートはさほどシンセスと変わりませんが、通常よりも短いドライバーが用意されています。
鎖骨のプレート固定術の際、顎が邪魔でスクリューの刺入方向が制限されますので、非常に便利です。


鎖骨遠位端骨折に対するクラビクルフックプレートを用いた骨接合術のポイントを詳述します。

・ 肩甲骨の下に枕を入れてできる限り胸を張ると整復位を得やすい

・ 
頭部はやや回旋するがやりすぎると術後にradiculopathyを併発するので注意が必要

・ 
体位は少しヘッドアップした方が術野の操作および出血のコントロールをつけやすい

・ 
肩は出血しやすいので電気メスを用いて展開する方がよい

・ 
肩鎖関節および鎖骨後縁を確認し、鎖骨後縁からフックを肩峰下に挿入する。この部位を指先で確認すると骨性のU字状になっている。肩峰のU字部は直視で確認した方がよい



クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折手術のポイント その2 につづく



※ クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折の手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトから自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします。


論文: RA患者への生物学的製剤投与は悪性腫瘍の増加と関係せず

このエントリーをはてなブックマークに追加


Medical Tribune Vol.45, No.38で、関節リウマチに関する記事がありました。

----------------------------------------------------------------------

RA患者への生物学的製剤投与は悪性腫瘍の増加と関係せず
Lopez-Olivo MA,et al. JAMA 2012; 308: 898-908.


ABA, ADA, ETN, GLM, INF, TCZ, リツキシマブ, certolizumab, anakinraのランダム化比較試験(RCT)を検索して、生物学的製剤の安全性をプラセボまたは抗リウマチ薬(DMARD)と比較した6ヶ月以上の試験を対象にメタ解析を行い、悪性腫瘍のリスクを評価した。


63件のRCT(患者数計29423例)、試験期間中の悪性腫瘍発症は211例、うちリンパ腫は14例だったそうです。解析の結果、治療開始後1年間の悪性腫瘍発症率は生物学的製剤+MTX群が0.77%、生物学的製剤単独群が0.64%、コントロール群が0.66%といずれも低く有意差はなかった。


腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬群ではコントロール群にと比べてリンパ腫の発症が多かったが、有意なリスク上昇は観察されなかった。


----------------------------------------------------------------------



対象期間が6ヶ月以上と比較的短期間なので、この論文だけで生物学的製剤投与で悪性腫瘍の増加は関係せずとはいえないと思います。あと有意差がないとはいえ、TNF阻害薬群でリンパ腫の発症が多かったのは気持ち悪いですね。






アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

医療研究を身近な存在とし、医療の未来を作る


管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
REITで実践する不動産投資セミナー
190122
医師のための 金融資産形成術


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医

・医学博士
・日本整形外科学会専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家
・ビジネスオーナー
・宅地建物取引主任士

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。