整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

外来での”気分悪い・・・”を防ぐ方法

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昨日の午前は、出張先での外来でした。
打撲による肘関節血腫の小学生の男児が受診しました。


かなり痛そうだったので関節穿刺を施行したところ、”気分が悪い・・・”と言い出しました。顔面蒼白で、いわゆる疼痛性の迷走神経反射です。迷走神経反射とは痛みや不安などが誘因となって、副交感神経である迷走神経の働きが優位になった状態です。


副交感神経である迷走神経が優位になると、心拍数が落ちて末梢血管が拡張するので血圧が低下します。このため嘔気や気分不良をおこしてしまうのです。このような場合には、診察ベッドに臥床させて下肢を挙上すれば速やかに症状は軽快します。


迷走神経反射は、骨折整復などの痛みを伴う処置を頻回に行う整形外科外来ではよく見かけます。私は橈骨遠位端骨折などの徒手整復の場合には、あらかじめベッドの上に患者さんを臥床させた状態で整復を施行します。こうすることで、迷走神経反射を併発しても嘔気や気分不良を自覚しないのです。


しかし、今回の関節穿刺は誤算でした。よもや関節穿刺程度で迷走神経反射を併発するとは思わなかったのです。たしかに男児は女児に比べて痛みに弱い傾向があるので、子供の場合には関節穿刺であっても臥床して施行する方が望ましいのかなと思いました。




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外科医の使用したソフトシーネは再利用しましょう!

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昨日の午前は外来でした。
月曜日の外来は、日曜日に救急受診した患者さんの対応に追われています。


私が勤めている病院は外科医が当直してくれているので、余程のことが無い限り休日を返上しなくてよいのがありがたいです。しかし、外科系の急患は圧倒的に整形外科関連が多いのも事実です。


橈骨遠位端骨折や足関節外側靭帯損傷の患者さんが多いので、基本的には外固定が必要となります。初診時からオルソグラスで固定できればベストなのですが、なかなかそこまで施行できる方は居ません。


そこで、ソフトシーネの出番となります。このシーネは簡単に曲げることができるため、他科の医師が整形外科患者さんの外固定を施行する場合には重宝されます。


しかし、固定性が不十分で本格的に治療するには役不足なので、整形外科医がこれを用いることはありません。つまり、ソフトシーネの寿命は救急での初診から整形外科医の診察までの極短時間のみです。


整形外科医の診察の時点で、新しいシーネ固定かギプス固定を施行されるので、使用済みのソフトシーネは破棄されます。しかし1~2日しか使用しておらず綺麗な状態のものが多いです。


おまけに外固定の点数もソフトシーネもしくはオルソグラス・ギプスのどちらかしか算定できません。つまり、ソフトシーネの材料代が病院の持ち出しになっているのです。


そこで、最近では使用済みのソフトシーネをまっすぐに直して、外科医が再利用できるようにしています。コスト削減と資源の再利用を兼ねた業務改善です。


これで思う存分、当直の外科医には救急で外固定を施行してもらえます(笑)。ただし、看護師さんにしっかり伝達しておかないと、知らない間に破棄されることが多々あります・・・。




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小児の自転車車輪への巻込み事故

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昨日は日当直していました。天気が良かったので少し悔しかったですが、土曜日にあった子供の運動会の疲れを癒すには好都合でした。


さて、天気が良かったためか急患が多かったです。そのうちのひとりで6歳の子供が自転車の後部座席に乗っていた際、後輪に足を巻き込まれて足が腫れているとのことで受診されました。


小さな子供が自転車の車輪に足を巻き込まれる事故は非常に多いと思います。感覚的には2~3ヶ月に一度ぐらいは診察する機会があります。ほとんどの患児は踵部の挫創です。


踵部やアキレス腱部の挫創は小児といえどもなかなか治癒しないので、結構長い間通院されている印象を受けます。ただ、骨折を併発したことは一度も経験したことがありませんでした。


しかし、昨日の児は脛骨遠位端の若木骨折を併発していました。当初踵部や外果の挫創に目を奪われていましたが、単純X線像の側面像で皮質骨に僅かですが膨隆している部分があったのです。


圧痛や腫脹もあったため、脛骨遠位端若木骨折は間違い無さそうです。小児の自転車車輪への足部巻込み事故では骨折は無いという私のジンクス(?)は脆くも破られてしまいました・・・。


よく考えてみれば足部が自転車の車輪に巻き込まれるということは、かなり強力な捻れの力が足部に加わることになるので骨折を併発してもおかしくないんですね。



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