整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

脊椎由来の疼痛に対する治療法 その3

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脊椎由来の疼痛に対する治療法 その3 のつづきです。


6週間後に診察するときにも、モービックの服用を終了した時点と痛みの程度が変化しないことが多いです。つまり、服用を終了して2週間しても、痛みが再燃しないのです。これはCRPSの治療と同じ考え方なのかなと思っています。


もちろん、このようにうまく痛みが軽快しない方もいます。その際にはリリカやトラムセットを試してみますが、副作用の問題もあり、すっきりしないのが現状です。こうなってくるとペインクリニックに紹介することも検討しなければならないのでしょうね。


腰痛の場合、脊椎由来でないこともあり、注意が必要です。よくあるのが尿路結石です。これは尿検査で潜血プラスであれば容易に診断できます。エコーで水腎症が分かればなお良いです。また、比較的若い女性の場合には卵巣捻転のために腰痛をきたした方を経験したことがあります。問いただすと下腹部もやや痛いとのことでしたが、メインは腰痛だったのです。


背部痛の場合は、帯状疱疹も鑑別診断する必要があります。このような器質的な疾患を除外することも重要だと思います。

脊椎由来の疼痛に対する治療法 その2

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脊椎由来の疼痛に対する治療法 その1 のつづきです。


外傷性頚部症候群の場合、消炎鎮痛剤を処方することで外来に居つかれては困るという心理が働くのでしょうが、意外と消炎鎮痛剤が処方されていないことが多いように思います。急性腰痛症にたいしては消炎鎮痛剤が処方されるケースが多いだけに、この対応に違いは興味深いです。


慢性腰痛症にたいしては、まずロキソニンを処方して消炎鎮痛剤に反応するかを確認します。反応する場合は、次の1週間はモービックを処方してみます。ここでも鎮痛効果があるようなら、更に4週間分処方します。


服用方法は、就寝中や起床時の痛みであれば夕食後に服用、午後からの痛みであれば昼食後に服用といったかんじです。1ヵ月服用するとかなり痛みが軽減する方が多いです。診察予約は6週間後にいれておき、服用終了して2週間の間に痛みが再燃したかを確認します。


その3 につづく

脊椎由来の疼痛に対する治療法 その1

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やはり、整形外科の外来では腰痛・膝関節部痛・頚部痛・肩関節痛の方が圧倒的に多いです。


このうち関節由来の膝と肩は関節腔内注射を中心に治療していくので、効果が劇的にあることが多いです。しかし、脊椎由来の痛みに関しては関節由来ほどには効果的な治療法が無いのが現状です。


17年間、いろいろな方法を試してみましたが、最近では基本に戻って鎮痛剤が結構効果的かなと感じています。複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome:CRPS)の考え方に準じて治療を行おうしていたら、早期からの積極的な消炎鎮痛剤投与に行き着いたのです。ちなみにCRPSとは、1996年に国際疼痛学会がRSDから名称を変更したものです。


CRPSでは痛みのループができてしまって疼痛が慢性化するのですが、程度の差こそあれ誰でもこのような傾向はあるといわれています。つまり急性腰痛症や外傷性頚部症候群(いわゆる交通事故のむちうち)に対して、早期から積極的に消炎鎮痛剤を投与すると、局所の疼痛誘発物質が洗い流されて疼痛が慢性化しにくくなるという理屈です。


その2 につづく

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