整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

大腿切断術での工夫

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今日の午前は大腿切断術(Above Knee Amputation; AK切断術)でした。
透析の方で、反対側も既に大腿切断されています。


以前の記事にも記載しましたが、手術に際して下記のごとくの工夫をしています。


・ まず足部から下腿までガーゼごと大きなドレープで完全に覆ってしまう
・ その後、普通の手術と同様にイソジンで消毒してストッキネットを被せる

⇒ これは、壊疽部表面よりもドレープの方が清潔度が高いという判断です。


・ 前方から大腿四頭筋を切除して大腿骨を展開する
・ 正面から攻めていき、なにはともあれ大腿骨を素早く展開する

⇒ 皮切の段階で裏まで切ると出血が多くなる
ためです。


・ 大腿骨をダブルカットして3cmほど中抜きします
・ その骨間の窓から大腿動静脈を同定して結紮
しています

⇒ AK切断術で最も注意するべきなのはもちろん大腿動静脈です。
  血管の処理が終われば、手術はほぼ終了したようなものです。


・皮下は粗く縫合するに留めます。

⇒ 密に縫合すると見た目はキレイですが、血行が悪くなり創治癒の可能性が低下します。



※ 手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトからダウンロード可能です。

営するサイト
ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします

脊髄造影について思うこと

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今日は午後から脊髄造影(ミエログラフィ)を施行しました。下肢の痙性と上肢の巧緻障害が主訴なのですが、心臓ペースメーカーが留置されているためにMRIを施行できない方でした。


所見はやはりC5/6>4/5で脊柱管の高度の狭窄を認め、頚椎症性脊髄症でした。
この方はL4にすべりをみとめ、またL4/5以外の椎間は、骨性に閉じていました。


しかも棘間靭帯が骨化しており正中アプローチが不可能なため、傍正中アプローチをせざる得ませんでした。なかなか難症例でした・・・。


最近はMRIの性能が向上しているので、1.5テスラ以上のMRIであれば手術症例であっても脊髄造影は不要と考えています。少なくなったとはいえ、検査後頭痛や造影剤のアレルギー発生のリスクもありますので、脊髄造影はできるだけ避けたいのが本音です。


ただ、心臓のペースメーカーが留置されていたり、刺青(特に青色系)のある方には、脊髄造影を施行せざるを得ないのがつらいですね。

高度の拘縮膝に対するTKA ~前回の反対側~

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今日の午前は、人工膝関節全置換術(TKA)でした。
今日の症例は、
前回の手術の際に高度の屈曲拘縮で苦しんだ方の反対側です。


今回の膝関節拘縮は、前回ほど悪くはなくて伸展-40度でした。ちなみに前回手術側の術後膝関節可動域は、屈曲90度~伸展-10度です。


脛骨の骨欠損もほぼ同程度なので、まさに左右対称な単純X線像の所見です。
前回の学習効果の成果か、今回は比較的スムーズに手術を終了することができました。


前回と同様に、屈曲ギャップ>>伸展ギャップだったので、今回は大腿骨側13mm、脛骨側12mmの骨切りを行いました。やはり、通常どおりの大腿骨・脛骨とも9mmずつの骨切りでは、全く伸展ギャップを確保することができませんでした。


高度の拘縮膝に対するTKAは難しいですが、慣れると意外とスムーズに手術できるものですね。


※ TKAの手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトら自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします






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