脊椎由来の疼痛に対する治療法 その3 のつづきです。


6週間後に診察するときにも、モービックの服用を終了した時点と痛みの程度が変化しないことが多いです。つまり、服用を終了して2週間しても、痛みが再燃しないのです。これはCRPSの治療と同じ考え方なのかなと思っています。


もちろん、このようにうまく痛みが軽快しない方もいます。その際にはリリカやトラムセットを試してみますが、副作用の問題もあり、すっきりしないのが現状です。こうなってくるとペインクリニックに紹介することも検討しなければならないのでしょうね。


腰痛の場合、脊椎由来でないこともあり、注意が必要です。よくあるのが尿路結石です。これは尿検査で潜血プラスであれば容易に診断できます。エコーで水腎症が分かればなお良いです。また、比較的若い女性の場合には卵巣捻転のために腰痛をきたした方を経験したことがあります。問いただすと下腹部もやや痛いとのことでしたが、メインは腰痛だったのです。


背部痛の場合は、帯状疱疹も鑑別診断する必要があります。このような器質的な疾患を除外することも重要だと思います。