関節リウマチは、生物学的製剤の登場で、場合によっては”治す”ことも可能になりました。大学や基幹病院の患者さんは、それなりの覚悟をもって受診もしくは紹介されていることが多いため、生物学的製剤導入に対して経済的な障壁を乗り越えることが比較的容易に思えます。


しかし、市中病院では費用の問題から、生物学的製剤導入に対して躊躇されることが多いです。座して関節が破壊されていくのを眺めているわけにはいかないため、私も必死の説得工作をするのですが、なかなかスムーズに導入できないことが多いのが現状です。


そんな関節リウマチの日常診療の悩みを、私の関節リウマチの師匠の先生に相談したところ、生物学的製剤を導入するための口説き方を教えてくれました。とても興味深かったのでご紹介します。


通常、私達は血液生化学検査や身体所見、疾患活動性の評価などから、総合的に生物学的製剤導入の是非を判断します。しかし、患者さんの立場からはいずれも抽象的なことばかりで、今ひとつ実感として感じることができないそうです。


このような場合、単純X線像の経時変化を患者さんに見せると絶大な効果を発揮するようです。視覚的に骨・関節が破壊されていくことを理解してもらうことで、自分の体に大変なことが起こっていることを認識できるようになるそうです。


通常、半年に一度程度は手の単純X線像を撮影していると思いますが、この際にしっかりと画像所見を説明して現状を理解してもらうのがポイントだそうです。