今日の午前の手術は、人工股関節全置換術(THA)でした。
私は前側方からアプローチしますが、後外側アプローチと比較して大腿骨頭の脱臼が難しいと感じています。


以前、
ブログの記事で記載したように、良好な展開を得るために下記のような工夫をしています。


・ 最初は大転子先端を中心に6cm程度の皮切を加え、大腿骨を展開した時点で必要な皮切を追加する
⇒ これによって皮下脂肪の多い患者さんでも至適な皮切となる


・ 梨状窩、寛骨臼縁までしっかり関節包を切開する
⇒ 特に1~23時方向は関節包の内側まで切除してクリアランスを良くすることで脱臼しやすくなります


これに加えて最近は大腿骨の頚体角を考えて、股関節屈曲45度・内転10度・外旋80度で脱臼するようにしています。
大腿骨頚体角は130度程度なので、右股関節の場合には屈曲90度では22時方向に右大腿骨頭がきます。


※ THAの手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトから自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします。



この方向では中殿筋が大腿骨頭の上に覆い被さっているため脱臼が困難となります。関節屈曲45度ぐらいにすると大腿骨頭が0時方向にくるので、屈曲90度と比べると中殿筋の影響がまだ少なくなるからです。