今日の午前は鎖骨遠位端骨折の手術でした。
使用した内固定材料はクラビクルフックプレートで、HOMS技研のHAI肩鎖関節プレートです。


形状がアナトミカルで、シンセスのクラビクルフックプレートよりも薄いのがメリットです。
ただし、ロッキングスクリューは使用できません。


プレートはさほどシンセスと変わりませんが、通常よりも短いドライバーが用意されています。
鎖骨のプレート固定術の際、顎が邪魔でスクリューの刺入方向が制限されますので、非常に便利です。


鎖骨遠位端骨折に対するクラビクルフックプレートを用いた骨接合術のポイントを詳述します。

・ 肩甲骨の下に枕を入れてできる限り胸を張ると整復位を得やすい

・ 
頭部はやや回旋するがやりすぎると術後にradiculopathyを併発するので注意が必要

・ 
体位は少しヘッドアップした方が術野の操作および出血のコントロールをつけやすい

・ 
肩は出血しやすいので電気メスを用いて展開する方がよい

・ 
肩鎖関節および鎖骨後縁を確認し、鎖骨後縁からフックを肩峰下に挿入する。この部位を指先で確認すると骨性のU字状になっている。肩峰のU字部は直視で確認した方がよい



クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折手術のポイント その2 につづく



※ クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折の手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトから自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします。