クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折手術のポイント その1 のつづきです。


・ 
鎖骨の整復はボールアンドスパイクやエレバトリウム等で上から押さえつけるのもよいが、基本的にはプレート中枢端と中枢骨片の間に鉗子を挿入して整復する

・ 外側端骨片は上から見て斜めに前後に骨折していることがあり、更に上下に骨折が存在することもある

・ 外側端骨片は後上方へ転位している。プレートで上下方向の転位を整復した後に、整復鉗子で前後方向の転位を整復する

・ フックプレート使用の際には、プレートで近位骨片を固定後も遠位骨片はフリーの状態なので前後方向の転位の整復は可能である

・ 
遠位端骨片は骨膜をできる限り温存する(血行の維持と骨片をバラバラにしてしまうことを避けるため)

・ 
フックの高さが足りないとプレートが遠位骨片を下に押してしまい、返って転位が広がる。フック高15mmぐらいがベストか?


※ クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折の手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトから自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします。