TKA: ボーンモデルによるテーラーメードの骨切りガイドシステム その1 のつづきです


手術の感想は、おおむね問題なく使用できるなという印象でした。まず、大腿骨側は全く問題なくスムーズに骨切りできました。これは大腿骨は、ポジショニングガイドが4点支持なので安定するからだそうです。


脛骨側は、大腿骨側と比べて接触面積が小さいためやや不安定です。しかし、ポジショニングガイドの表面の調度いい場所に”ココを指で押さえろ”というマークがされているので、意外といい感じで骨切りできました。


通常の症例でいちいちSignatureを使用するのは時間と医療費の無駄遣いですが、難症例では使用価値がありそうです。尚、アメリカでは手術時間短縮のために使用されているようで、Signatureを用いてTKAを1日5例施行する施設もあるようです。


Signatureの使用料はバイオメットの定価が65000円で、これがディーラーを経由して病院にはディスカウント価格で納品されるそうです。本国(アメリカ)では13万円程度で販売されていますので、バイオメットジャパンのやる気が伺えます。


ちなみに、DICOMデータの解析およびプランニングは、ベルギーのマテラライズ社に外注しているので、バイオメット社としては完全に赤字だそうです。


病院サイドからみると、「画像等手術支援加算」の「ナビゲーションによるもの」の2000点を請求します。実質的には15000円程度の負担(ボーンソー1枚分程度)となります。