最近、C型肝炎の方の手術を施行する機会が多いです。
骨接合術であればさほど問題ないのですが、人工関節全置換術の場合には術中・術後出血が多くなる傾向にあります。


術前検査でGOT / GPT、INR / APTT、血小板数が正常範囲内であっても、全く油断できないと感じています。易出血性の程度を術前に知る術が無いのかを検討してみましたが、あまり有効な方法を見つけることができていません。


ICG負荷試験が肝機能を把握する上で最もメジャーな方法ですが、渉猟した範囲では肝切の術式決定のために施行されることがほとんどのようです。ただ、肝臓外科医も肝切の術式決定のためにICG負荷試験を施行するだけのようで、出血量の予想を目的として施行するわけではないようです。


いずれにせよ、C型肝炎患者さんの術中・術後の出血対策にはFFP輸血しかありません。術前の手術説明の際に、赤血球輸血以外にもFFP輸血や血小板輸血を施行する可能性があることを説明しておくのが、妥当な対応策かなと考えています。





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