整形外科ですから、外来をしていると毎回たくさんの湿布を処方しています。患者さんの中には湿布を貼りっぱなしにする方もいるので、結構な頻度で湿布かぶれを併発されます。
おそらく、私達が何も言わなければ一日中湿布を貼りっぱなしにしてしまう患者さんが大半ではないでしょうか?湿布かぶれの中でも、光線過敏症は一度併発するとやっかいだと感じています。
光線過敏症は、ケトプロフェン含有の湿布を貼ったまま日光に当たると発症することがあります。一度、光線過敏症を併発すると、貼るのを止めても日光に当たると何度も再発してしまいます。
少なくとも1ヵ月は、その部分に直射日光はもちろんのことガラス越しや薄手の衣類を透す紫外線も当てないようにする必要があります。
湿布かぶれの予防のために、長時間貼りっぱなしにしないこと(3~4時間を推奨しています)や汗をかいたら剥がす等を患者さんに説明しています。
これだけでもたくさんの患者さんに説明するのは大変なのですが、湿布を日光に当てない等の光線過敏症対策まで説明するのは非常に手間取ります。
最近、ケトプロフェンを含有するモーラステープは極力処方しないようにしています。湿布で根本的な治療はできないので、患者さんの不利益を知りつつ敢えてモーラステープを処方する意義を見出せないからです。
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コメント一覧 (6)
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- 2013年05月13日 13:28
- まりなさん>
大変でしたね。私は皮膚科専門医ではないので一般的な知識しか持ち合わせていないですが、皮膚科の先生がおっしゃられることの方が正しいと思います。これが理由で私はモーラステープを処方しません。ただ、全員が日光に当たると再発するわけではないとは思います。
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- 2013年05月13日 14:26
- お忙しい中、早々にありがとうございました。
現在、四ヶ月になる子どもの子育て中のため、今回の光線過敏症は本当に精神的にも辛いものでした。
今後も気をつけながら生活しなければならないんですね。
慣れるまでは辛い毎日になりそうですが、再発しないように心がけていきたいとおもいます。
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- 2014年04月23日 10:55
- はじめまして。
突然ですが、質問させてください。
中学生の息子が筋肉痛で祖父が使っていたモーラステープを貼っていたみたいなんです。初め赤くなって痒いと言うので、ただのかぶれだと思い冷やしておけば大丈夫だと思ってました。何日かして四角い湿布の跡が赤茶っぽくパンパンになっていました。
慌てて皮膚科に行ったらトプシム軟膏を処方されました。まだ赤みはひきませんが、跡は残ってしまうのでしょうか??
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- 2014年04月23日 12:18
- 一般論でいうと、光線過敏症である場合には残念ながら色素沈着が残ってしまうことが多いようです。それよりも一度感作してしまうと、再発性であることが問題となるようです。詳細は皮膚科専門医にご確認ください。
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- 2014年04月23日 14:19
- 返答ありがとうございました。
すごくショックですが、頑張って皮膚科に通ってみます。
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突然で申し訳ありませんが質問させてください。
わたしは一ヶ月前に腱鞘炎になり、家にあったモーラステープを使用しましま。
まさか処方される湿布だとは思わずに使用してしまったのです。
一ヶ月ほど使用していましたが、突然腫れだし、皮膚科にて光線過敏症だと診断されました。
皮膚科に尋ねると、半年や三年前に発症した方が再発した事例があるとの事でしたが、久光の相談室に問い合わせると、ケトプロフェンは四週間ほどで皮膚から消えるので、光線過敏症の症状がおさまれば再発する事はないと言われました。
一体どちらを信じれば良いのでしょうか??
私は一生「両腕から手の甲半分」手袋をしたままの生活になるのでしょうか??
お忙しいかと思いますが、ご返答頂ければ幸いです。