今日の午前は中指基部の軟部腫瘍?の手術でした。
主訴は皮下に触れる米粒大の大きさの腫瘤に、モノが当たると痛いというものでした。


触診では皮膚直下に腫瘍がありそうでしたが、展開しても正常な軟部組織しかありませんでした。指先で探ると屈筋腱鞘上に米粒大の腫瘤を触知しました。


屈筋腱鞘を展開すると、A2プーリー上に5mm×7mm程度の瘢痕様組織があることを確認しました。指先で触知すると確かに術前から触れていた感触です。


少し迷いましたが、思い切って腫瘤部分のみ切除しました。瘢痕様組織はA2プーリーと連続していました。これは、A2プーリー部での屈筋腱鞘炎(digital snapping finger)だったのかもしれません。


屈筋腱鞘炎は、ほとんどの症例でA1プーリー部に発生します。しかし、A2、3 プーリー部にも頻度は少ないですが発生することがあり、これらを総称してdigital snapping fingerというそうです。


注意点としては、bow stringsを併発して筋力低下や深屈曲不能となることがあるので、A2プーリーの遠位1/3の切離は避ける必要があります。