昨日の午前は大腿骨転子部骨折の観血的骨折手術でした。
ネイルタイプの内固定材料を使用しています。
手術の際に患者さんを牽引手術台に乗せますが、一般的には開排位をとったり、上下段違いにして平行に牽引したりするケースが多いと思います。
私が上司に教えてもらった便利な方法をご紹介します。牽引手術台のアームを1本にして、健側の足を患側アームの上に落として抑制帯で固定する方法です。
メリットは下記のごとくです。
① 健側下肢がイメージの邪魔にならない
② 股関節が拘縮して十分な開排位がとれない症例でも施行可能
注意点は、骨盤後傾が高度な症例では健側下肢が落ちない(股関節が伸展しない)ため施行不能なことです。健側下肢を抑制帯でアームにくくりつけるだけでは固定性に不安に感じるかもしれませんが、術中に下肢が落ちた症例はなく、特にトラブルは経験していません。
術中も快適なので、一度試されてはいかがでしょうか?
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健側の固定、何か特別、注意する点はありますでしょうか?