今日の午前は外来でした。
先週の日整会出席のために積み残した残務処理もあって結構大変でした。
2日前に仰向けに転倒した80歳女性の方が腰痛で初診されました。この方は1ヵ月に1度の頻度で膝関節注射を施行しており、とてもしっかりされた方です。
自発痛は両上殿部にあり、胸腰移行部から腰椎にかけては叩打痛・圧痛とも何度施行してもありませんでした。しかし、単純X線像を確認するとL2圧迫骨折を認めたので、もう一度L2を叩打しましたが、「少しだけ痛いかもしれませんね~」とおっしゃられるのみです。
この方のように新鮮脊椎圧迫骨折であっても、叩打痛をほとんど認めないケースが多いように思います。私の感覚では、①MRI ②CT ③単純X線像 ④胸腰移行部の関連痛(上殿部痛) ⑤現病歴 ⑥脊椎圧痛 ⑦脊椎叩打痛 の順に感度が高いように思います。
特に⑥・⑦はほとんど参考にならないケースが多いので、注意が必要だと思います。全例で①・②を施行するわけには行かないので、実際の臨床の現場では③・④・⑤・(⑥)あたりが重要になってくるのかなと考えています。
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コメント一覧 (4)
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- 2013年05月29日 07:23
- コメントありがとうございます。
なるほど、ノルスパンテープを処方すればいいんですね!e-learningが必要だった気がしますので、調べてみます。
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- 2013年05月30日 07:25
- いつもお世話になっております。日整会お疲れ様でした!
初診で痛みが局在化しない圧迫骨折の時ありますね。コルセットを移行部まで巻いてしまって痛みが改善するかどうかをチェックしたりしてます。
あとは、ダーメンをみんなにつくるかどうか、というのをいつも迷います。。
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- 2013年05月30日 07:33
- コメントありがとうございます。
確かに多発脊椎圧迫骨折で既に相当脊椎アライメントが不良な方には、ダーメンコルセットを作成するメリットがあまり無いように感じることがありますね。このあたりの治療はあまり話題に上ることもないので、他の方がどのように治療しているのか興味があります。
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胸腰椎移行部の圧迫骨折で腰背部痛が強くて入院まで必要な方と言うのは、それほど沢山ではないと聞いております。(当方がどこかの講演会で聞いたのは圧迫骨折全体の40%だったような気がします、元の論文不明。)
文学的な表現ですが、外傷の既往にかかわらず、自宅療養困難そうな腰背部痛の方には、全例MRI撮影してます。
胸腰椎移行部の圧迫骨折の診断がついた症例で痛みが強い場合は、制吐剤とノルスパンテープを処方しています。離床までの期間がNSAID処方例より短い気がします。