今日は書評です。


医師として仕事をするに際して、薬を処方することを避けることは不可能です。しかし自分の身を振り返ってみると、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬等の一般薬についてきっちりと体系立てて学んだ記憶がありません。


なんとなく泥縄式に業務をこなしているのでそれなりに断片的な知識はあるのですが、個々の知識がバラバラの状態のままでした。そんなときに、大学からパートに来てくれている前期専攻医の先生に『頻用薬の使い分け』を紹介してもらいました。


                      

 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方



一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており、非常に実践的な書籍だと思います。


この手の知識は一度理解すると次回からは応用が利くので、少なくとも整形外科領域でよく処方する薬剤については系統図を理解した上で、使い分けを覚えていくとよいでしょう。頻用薬の知識の整理には、お勧めできる書籍だと思います。


また、姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。




                   


    類似薬の使い分け―症状に合った薬の選び方とその根拠がわかる



一般整形外科医の立場からは『頻用薬の使い分け』の方が有用性が高そうですが、それなりにジェネラルに対応する能力が必要なら、『類似薬の使い分け』もお勧めできる書籍です。