今日の午前は出張先での外来でした。
朝に出勤すると週間手術予定表が貼り出されているのでいつもチェックしています。


今週の月曜日は「仙椎骨折の徒手整復」という予定が入っていました。見たことが無い手技なので実際にどのような症例であったのかを常勤医師に確認しました。


画像を拝見したところ仙椎の一番下の方での前方への脱臼骨折でした。尾骨脱臼骨折と言ってもよいかもしれません。完全に骨の連続性が途絶していました。幅跳びをしていてお尻から着地して受傷したそうです。


小学生なので全身麻酔下に徒手整復したようで、肛門から指を入れて直腸越しに仙椎脱臼骨折部を触知して位置を確認した後にゆっくりと末梢骨片を背側に押すと容易に戻ったそうです。


仙椎・尾骨骨折の整復方法としては非常にメジャーですが、実際に経肛門的に徒手整復を施行して良好な整復位を獲得した症例を見たのは初めてです。


尾骨骨折や仙椎骨折は整復しにくいという先入観がありましたが、麻酔下ではどうもそうではないようです。明らかに骨の連続性が無い症例では徒手整復を検討してもよいのかもしれません。




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