Medical Tribune 2013.8.1に早期リハにより臨床的寛解と機能的寛解は直結する という記事がありました。その記事の中で「過用症候群」と「誤用症候群」についての記載がありました。
生物学的製剤の治療効果は速やかで高いために、疼痛や炎症症状から解放されると、日常生活での意欲が向上し、むやみに活動してしまう患者さんが少なくありません。
そのため、従来は見られなかった臨床的寛解後の関節の「過度の」、「誤った」使用により、下肢関節の人工関節置換術を余儀なくされたり、上肢関節の関節炎が再燃するという、「過用症候群」や「誤用症候群」が散見されるようになったとのことです。
私自身もオレンシア(ABT)が著効した関節リウマチの症例で、疼痛が無くなって日常生活の活動量が増加したために股関節の変形が進行してTHAをせざる得なかった症例を経験しています。
過用症候群や誤用症候群を防止するには、患者さん自身が関節保護法の意義を理解して日常的に実践することが最も重要となるため、早期に十分な生活指導を講じる必要があるとのことでした。
関節リウマチに特化したリハビリテーションの実施が可能な施設はそれほど多くないと思いますが、日本リハビリテーション学会が主導して他業種の幅広い連携作りが必要なのでしょうね。
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