今日の午前は外来でした。8月頃に足関節部を捻挫してから中足部外側に痛みが続くという40歳台の男性が私の外来を受診されました。職業はトラック運転手です。


9月にも単純X線像を施行しているようですが、特記する所見をみとめませんでした。治療は足関節捻挫後に3週間程度のギプスシーネ固定を施行されています。私が診察するのは本日が初めてですが、治療経過としては問題なさそうです。


症状は、足関節から足部外側の痛みと違和感で、視診上は前距腓靭靭帯から足根洞周囲に軽度の腫脹を認めます。圧痛は足根洞および前距腓靭帯部分にありました。


足関節の極端な不安定性は認めません。経過と身体所見から足根洞症候群と診断しました。発症後既に3ヶ月経過しているので、足根洞へのステロイド注射が必要と判断しました。


しかしご本人が注射は苦手とのことだったので、とりあえず消炎鎮痛剤を処方して様子をみることにしました。1週間しても症状が続くようなら足根洞にステロイド注射を試みようと思います。


足根洞症候群はそれほどメジャーな疾患ではないですが、足関節捻挫後の患者さんを注意して診てみると意外に多い印象です。ステロイド注射はそれなりに効果があるので、発見次第治療を開始しています。



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