今日の午前の手術は、人工股関節全置換術(THA)でした。
非常にイージーな症例で、全く問題無くあっさり手術を終了しました。


大腿骨のラスピングの前捻角は、基本的には患者さんの元々の大腿骨頚部前捻角に合わせますが、おおよその目安として20度ぐらいを目指しています。


この際に、目視ではややラスプの前捻角にばらつきが出るのが難点です。これを解決する簡易で良い方法をご紹介します。ラスプハンドルの前面にハンマーの柄を載せてガイドにするのです。



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上図は左股関節に前方アプローチで進入した際の大腿骨ラスピングの前捻角です。このようにハンマーの柄をラスプハンドルに載せることで前捻角の目視での確認が容易になります。


特に後外側アプローチは前方や前外側アプローチと比べてやや易脱臼傾向にありますが、この工夫で正確な大腿骨頚部前捻角を再現することで、より安定した股関節が期待できると思います。




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                                    人工股関節全置換術