今日の午前の手術は、筋肉温存型腰椎椎弓間除圧術(muscle-preserving interlaminar decompression: MILD法)でした。かなり変性の強い腰部脊柱管狭窄症の方でした。


通常、棘突起から椎弓の内板までは5mmのdiamond burrを使用しますが、骨粗鬆症がベースにあったため、あっという間に内板にまで到達しました。


スパーテルを用いて黄色靭帯を椎弓から剥離しました。ここまでは問題なかったのですが、硬膜と黄色靭帯の癒着が激しく、いつものように黄色靭帯を硬膜からうまく剥がせませんでした。


かなり慎重に黄色靭帯を硬膜から剥離したのですが、癒着が高度であったため部分的に硬膜損傷を併発しました。幸い小さな穴だったので、6-0 プロレンを用いて硬膜修復を行いました。


変性が高度な腰部脊柱管狭窄症は硬膜と黄色靭帯が癒着していることがあります。黄色靭帯切除の際には、細心の注意をはらって黄色靭帯を硬膜から剥離するべきだと思いました。




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