今週は年始なので手術件数が多いです。
先日、年末に交通事故に遭って両橈骨遠位端関節内骨折を受傷した方の手術を施行しました。


高エネルギー外傷になるほど多発骨折を併発するので、手術を施行する部位が増えます。そして、このような複数個所手術の場合には消毒手順が問題になります。


一箇所ずつ消毒し直すのが無難ですが、都度消毒をし直して清潔シーツを掛けなければなりません。私は複数個所手術の場合にも、可能な限り最初の1回で全ての部位を消毒します。


複数回にわたって清潔シーツを剥がして消毒することは、床面の埃が舞い上がるので手術室内の汚染につながります。また都度消毒では麻酔時間が延長してしまいます。


このような理由で今回も両上肢を一気に消毒しました。まず右側から手術を施行したのですが、右側終了後にそのまま左側を開始するので、リズムに乗って手術時間もスピードアップします。


結構粉砕のキツイ骨折でしたが、右側が50分に対して左側は40分で手術を終了しました。やはり、手術はテンポが大事ですね。



             ★★ 管理人お勧めの医学書 ★★
 


広島大学名誉教授の津下先生による、手の外科における必須の医学書です。
特に、「私の手の外科」は津下先生直筆のイラストが豊富で、非常に分かりやすく
実践的な医学書です。




                                                   

                                        
            
手の外科の実際                       私の手の外科―手術アトラス