今日の午前は外来でした。
毎週、新患を診察していますが、頚椎症性神経根症の方の診察では少し悩むことがあります。


身体所見から頚椎症性神経根症の診断は容易ですが、治療は意外と難しいと思います。私の場合、初回はリリカ (75mg)1C夕食後 + ロキソニン 3錠で治療を開始しています。


これで症状がましになる方は1/3程度です。初回で薬物治療に全く反応しない方は、リリカを300mgまで増量しても、最終的には1/2程度の方しか症状が軽快しない印象です。


つまり、2回目の診察でおおよその治療経過の予想が見えてしまうのです。リリカ無効例はトラムセットにスイッチしますが、リリカ同様に量を逓増するので受診回数が多くなります。


薬物治療が無効な方は、念のためMRIで精査しておきたい気持ちになります。何か重大な病態を見逃している可能性があるからです。


しかし、受診回数が増えると患者負担が増えるので、MRIまで施行すると気の毒になります。MRIを撮像しても、ほとんどの場合は治療方針が変わらないので申し訳なく思ってしまうのです。


もちろん、神経の圧迫度合いはMRIでしか判定できないので難治例では必須の検査だと思いますが、検査結果に関わらずほとんどの場合は治療方針が変わらないのが辛いところです。


このような自分の心の中での葛藤を日々繰り返しているので、頚椎症性神経根症の患者さんの診察や治療には少々苦手意識を持っています。少し気にし過ぎなのかもしれませんね。



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