私が勤務する病院には、回復期リハビリテーション部門もあります。昨年、リハビリテーション医が退職したため、現在では運動器リハビリテーションの患者さんも整形外科で担当しています。


本日も急性期病院から多発外傷の患者さんが転院してきました。主な外傷は脛腓骨開放骨折、恥骨骨折、脳挫傷です。脛腓骨骨折は受傷当日に髄内釘による手術が施行されていました。


受傷(手術)から既に7週間が経過しているのですが、単純X線像でいまだに仮骨形成を認めません。骨折型は脛腓骨遠位1/3の短斜骨折です。最も偽関節を併発しやすい部位です。


診療情報提供書には脳挫傷による認知障害があり、部分荷重できないので完全免荷を続けているという記載がありました。更に仮骨形成を認めるまでの免荷の継続を指示しています。


回復期リハビリテーション医(後医)の立場からはなかなかやりにくい状況です。もし私が急性期病院の主治医なら、横裸子折損もおかまいなしに術後3~4週から荷重を開始します。


受傷時を最も良く知っているのは急性期病院の主治医なので、私の採る方法が最良の選択枝とは断言できないです。しかし、最も困るのが後医の裁量権がほとんど奪われている点です。


診療情報提供書にはっきりと免荷継続の指示が記載されると、もし問題が発生したときに苦しい立場に追い込まれるので、後医は実質的に何も治療ができない状況に追いやられます。


先日の私の親友の講演でもありましたが、治療を目的として患者さんを紹介する場合には、紹介先医師の裁量権を尊重する診療情報提供書の作成を心掛けるべきだなと改めて思いました。



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