昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
高齢発症の関節リウマチ(RA)の方で、屈曲拘縮を併発している症例でした。


麻酔導入後の可動域は90-40-0でした。このような方には大きな皮膚切開で進入して、medial parapatellar approachでしっかり術野を確保しています。


脛骨結節上縁に停止するG, STのレベルまで内側から脛骨背側の中央部まで一気にリリースしました。屈曲拘縮に関しては、最初から大腿骨を通常より2mm切り上げています。


まず、脛骨側は通常の9mmの骨切りでトライしました。やはり伸展ギャップはタイトではあるものの、OAの同程度の屈曲拘縮例と比べてやや”弾性がある”印象でした。


そこで、大腿骨側のみ更に2mm切り上げたことろ、10mmのインサートをなんとか挿入できたので先の工程に進むことにしました。
インプラントは、許容できる最小サイズを選択しています。


高齢発症の関節リウマチ症例だったので骨質は不良でしたが、屈曲拘縮への対応難易度に関しては軟部組織が緩かったので比較的ましだった印象です。



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