今日の午前はアルバイト先での外来でした。
整形外科外来をしていると、ときどき生活保護の検診命令の人を診察することがあります。
検診命令の目的は、表向きには生活保護の判定のために健康状態を調べることです。しかし私の経験では、まっとうな生活保護の人に検診命令が下る場面に遭遇したことはありません。
つまり検診命令で受診するのは、受給者に疑義があるケースがほとんどです。今日の人は、右半身に力が入らず歩行もままならないとのことで生活保護を受給している40歳男性でした。
バカバカしく思いながらも診察すると、上肢・下肢とも全く左右差がなく、もちろん筋萎縮もありません。それどころかOSU 10/5 が両方とも50cmオーバー(!)という筋骨隆々な人でした・・・。
ご本人は診察台に上ることさえやっとという状態でしたが反射は正常で、どうみても半身麻痺があるとは思えない競輪選手か(!)と思うぐらいの立派な体でした。
※ 競輪選手のOSUは、60cm~70cmあります。
さすがにここまで極端な例は少ないですが、身体所見は正直です。いくら自覚症状を訴えても、診察すれば詐病かどうかはある程度分かります。生活保護の不正受給はいただけないですね。
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