先日、外来をしている際に2名連続で30歳台後半の女性を診察しました。
両名とも初診患者さんだったので既往歴を聴取したところ、二人とも癌の既往がありました。


ひとりは乳癌で、もうひとりは子宮頸癌です。偶然なのでしょうが、私とほぼ同年代の方が連続で癌の手術を施行した既往があることに少し衝撃を受けました。


おふたりとも検診で早期発見されたので、現状ではほぼ根治とのことです。う~ん、これは私もそろそろ本格的に癌検診をしておいた方が良いのでは?と思いました。


毎年2回は職員健診を受けているので、生活習慣病は無いことが分かっています。しかし、個別の癌検診は全く未実施です。そこでどの癌検診を行えば良いのか調べてみました。


まず、全身の癌をスクリーニングとして一網打尽に発見するには、やはりPETが最も有用です。しかしPETの保険適応は厳しいため、基本的にスクリーニング目的では自費になります。


最近ではPETを導入している施設が多いため価格競争が発生しており、安ければ8万円程度でPET-CTを受けることができる施設もあるようです。


さて、PETは多くの種類の癌を一網打尽に見つけてくれますが、残念ながら早期胃癌に関しては検出能力が低いようです。


このことから、① PET-CT+② 上部内視鏡検査+③ 血液生化学検査 を施行することで、ほぼ全ての癌をひととおり網羅できるのではないでしょうか?


手軽にできるという意味では、消化管に関しては大腸カプセル内視鏡という選択肢もありますが、こちらも保険適応は厳しいため、基本的にスクリーニング目的では自費になります。


費用はPETとほぼ同様かやや高くなるようです。、このあたりを考慮するとやはりPETに軍配が上がる気がします。ただし、ここで記載したことはあくまで素人の戯言であることをご了承下さい。



                 ★★ 管理人お勧めの医学書 ★★
 


ガイドラインに準拠してわかりやすくコンパクトにまとまった良書です。概論が最初の30ページ程度なので、これはあらかじめ通読するとよいでしょう。各論は原発性骨腫瘍、腫瘍類似疾患、転移性骨腫瘍、軟部腫瘍、骨系統疾患、代謝性骨疾患の6章に分かれています。各章とも疾患ごとに、豊富な写真でわかりやすく解説されています。



                      

 骨・軟部腫瘍および骨系統・代謝性疾患 (整形外科専門医になるための診療スタンダード 4)