MT Proで興味深い記事がありました。
新テーピング法で陥入爪の症状・形成異常が著明に改善」です。




陥入爪(ingrown toenail)あるいは“巻き爪(curved toenail)”の治療法には保存的治療法や外科的治療法を含め,さまざまな方法がある。


今回報告した方法は弾性接着用テープ(ニチバン,エラストポア®)を用いるテーピング法である。エラストポア®は従来法よりも幅広く(25mm)短く(3〜4cm)使用。


従来の方法ではテープの一端を側爪郭の傷害を受けている側に固定し,テープをきつく伸ばして足裏面から反対側に固定していた。


角田氏らの方法ではテープの引き伸ばしは1cm未満である(写真1)。この新しいテーピング法を正しく行えば痛みは通常1週間以内に消失するという。


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患者は1日に最低1回のテープ交換を求められ,爪の外側端が露出されるまでの4~8週間,テープ交換を継続する必要がある。 


テーピング治療の開始から2カ月時点の結果を後ろ向きに検討したところ,276例(親指爪750爪中334爪;44.5%)で陥入爪の症状や爪の形成異常が改善されたことが確認された。


残りの265例(親指爪750爪中416爪;55.5%)はネイルブレイスや手術などの追加治療を要したが,それでも患者のほとんどはテーピングによる疼痛の緩和を報告した。


角田氏らは,この新たなテーピング法は外科的治療の前に試みるべきであると強調。同治療法がプライマリケアにおける陥入爪治療の第一選択になりうると期待を示している。




整形外科医が陥入爪を初診で診る機会はあまりありませんが、
知識としては知っておいて損は無いと思います。


私は、以前から爪甲の部分切除術を施行していますが、
爪の幅が狭くなるので美容的にやや問題があると考えています。


また小さいとは言え手術になるので、手術説明や段取りが億劫なことも問題点として挙げられます。今回のテーピング法は誰でも簡単にできるので、私にとってはトリビアでした


人工関節手術を受ける患者さんには、比較的陥入爪が多い印象なので、
今後は患者さんにこのテーピング法を伝授しようと思います。



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