整形外科診療をしていると身体障害者診断書や介護保険の主治医意見書の記載を求められるケースが非常に多いと思います。


可能なかぎり客観的に記載することを心掛けていますが、ときどき全く該当しないであろう患者さんから身体障害者診断書や介護保険主治医意見書の作成を依頼されるケースがあります。


虚偽記載をすることはできないのでやんわり断りますが、よくよく訊くとケアマネージャーさんから勧められて言い出すケースが非常に多いことに気付きました。


昨日も、医事課から区分変更目的の介護保険の主治医意見書が回ってきました。この方は肩関節周囲炎で治療中の方ですが、認知症も無く生活は完全に自立しています。


非常にお元気な方ですが、現在の等級は要支援2です。この方が要支援 2を取得? と違和感を感じたのですが、なんと要介護1に区分変更するための主治医意見書とのことでした!


要介護1とは、みだしなみや掃除などの身の回りの世話に手助けが必要で、立ち上がり、歩行、移動の動作に支えが必要とするときがある状態です。


この方は、ちょっと肩が痛い以外は、いつもシャキシャキ歩いています。正直に言って、この方は要支援2 にさえも該当せず、むしろどこからどう見ても非該当(自立)なのです。


ケアマネージャーさんがボランティアで仕事をしているわけではないことは理解しています。しかし、今回のケースは明らかに自分の利益のために介護保険を食い物にしている印象です。


もちろん、このようなケアマネージャーさんは全体の中のごく一部だけだと思いますが、もう少しモラルを期待したいものです・・。



       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
  初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


                   
    

          
          整形外科研修ノート (研修ノートシリーズ)