高齢女性では尿路感染症が頻発します。
整形外科の入院患者さんは高齢者が多いので、尿路感染症を治療する機会が多いです。


大腿骨近位部骨折後や脊椎圧迫骨折などでリハビリテーション入院の際に、突然熱発することがしばしばあります。 多くの場合、原因は肺炎か尿路感染症(急性腎盂腎炎)です。


尿路感染症の場合には、原因菌の過半数は大腸菌です。 治療法は、レボフロキサシン(クラビット)500mg 1日1回×7~14日投与です。


キノロン系薬に耐性と考えられた場合には、セフトリアキソン(ロセフィン)1~2g、1日1~2回点滴静注、その後、セフカペン(フロモックス)200mg 1日3回×14日投与です。


ちなみに発熱や側腹部痛の無い尿路感染症は急性膀胱炎なので、レボフロキサシン(クラビット)500mg 1日1回×3日投与します。


キノロン系薬に耐性と考えられた場合には、セフカペン(フロモックス)100mg 1日3回×7日投与です。 尿路感染症で泌尿器科にいちいち診察依頼しているとキリがありません。


軽い肺炎や尿路感染症はできるだけ整形外科で対応するように心掛けています。ただ、いずれの場合も治療終了の判断が一番難しいところです。


治療終了のタイミングで迷うケースについては、内科医師や泌尿器科医師に口頭で(カルテをみながら)説明して判断を仰ぐようにしています。



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