先日、大腿骨転子部骨折に対する骨折観血的手術を施行しました。
今回の方は大腿骨近位部の粉砕が高度でした。


術前AP



かなり不安定なタイプの粉砕骨折です。しかし、大腿骨骨幹部の皮質骨は厚いので、径9mm・頚体角125度のショートネイルを選択して、何とかjammingせずに挿入することができました。


術後AP


手術自体は問題なく終了しているのですが、この方の術後リハビリテーションが問題となります。以前の私なら翌日から全荷重で歩行を開始しました。


しかし最近では、このような大腿骨近位が粉砕している不安定なタイプの骨折では、まず術後1週間程度免荷して様子をみることにしています。


1週間免荷してそれほど転位が大きくなければ、2週目から全荷重歩行を開始します。術後も本当に不安定なら、1週間免荷したところで役に立たないという意見もあると思います。


しかし、不安定な骨折に最初から全荷重して高度のスライディングをきたしてしまうと、その後のリハビリテーションに難渋してしまいます。


また、高度粉砕例での早期荷重による偽関節も経験しているので、転ばぬ先の杖ではありませんが、まずは1週間様子を見て問題無いことを確認してから荷重開始としています。



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