舟状骨骨折で使用する内固定材の代表として、DTJスクリューとアキュトラックがあります。私の施設では、新鮮骨折ではDTJスクリューを、偽関節例ではアキュトラックを選択しています。


DTJスクリューは兵庫医大の田中寿一教授が開発に関わったスクリューで、メイラ株式会社から発売されています。日本の手の外科医師の間ではDTJスクリューを使用する先生が多いです。


DTJスクリューの特徴はガイドワイヤーが1.2mmであることです。アキュトラックのガイドワイヤーは1.1mmなので0.1mm太いだけなのですが、この0.1mmの差が大きいです。


0.1mm太いだけでもガイドワイヤーのしなりが全然違うため、DTJスクリューはアキュトラックと比べてガイドワイヤーのコントロールが容易となります。これは特に背側進入の症例で顕著です。


また、DTJスクリューはセルフタップで刺入できるため手間も少なくて済みます。このように新鮮骨折ではアキュトラックに比べて優位性があると思います。


しかし偽関節手術の場合、残存している舟状骨の骨量によってはDTJスクリューでは充分に掛からないことがあります。これに対してアキュトラックではどこででも骨を捉えることが可能です。


このため、偽関節症例ではアキュトラックの方がより汎用性が高いと考えています。DTJスクリューとアキュトラックの比較をしましたが、先生方の見解はいかがでしょうか?



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