現在、私が勤務している病院では経営陣が主導して転院患者さんの受け入れを強化しています。このこと自体は、私たち勤務医も労少なく集患できるので望ましいことです。


しかし、昨今では以前もご紹介したように好条件の患者さんは各回復期病院間での争奪戦の様相を呈しています。少しでも返事が遅れると、すぐに他の回復期病院に取られてしまうのです。


一方、診療情報提供書の文面から「う~ん」という印象の患者さんは、医師であれば誰が見ても同じような判断を下すようです。このため、なかなか転院が決まりません。


このような各病院が敬遠するような方は、必然的に私の勤める病院のように経営陣主導で転院患者さんの受け入れ強化している病院に集中する傾向にあります。


先日、どうみても経過が怪しい方を内科が受け入れました。当初は整形外科に打診が来たのですが、あまりに怪しいので断ったところ内科に話が行ったようです。


案の定、閉口するほどのクレーマー患者さんだったようで対応に苦慮しているようです。病棟で騒動を引き起こすため、他の入院患者さんにも悪影響を及ぼします。


常々、私は医療にもビジネス感覚が必要だと思っていますが、悪い意味で今回の件もこれに当てはまります。医は仁術と言いますが、もちろん私達は無償のボランティアではありません。


2006年ごろに、私はやや立地の悪い地域に1棟マンションを購入しました。最初の数年は順調に経営していましたが、リーマンショック後の長引く不況の中でじりじりと賃貸需要が悪化しました。


あらゆる空室対策のテクニックを駆使しても空室を埋めるためには家賃を下げざるを得ず、当初45000円だった家賃が2万円台にまで下落しました。


家賃が下がるにつれて客層が悪化してトラブルが頻発します。トラブルが発生すると退去が発生して更に家賃が下がるという悪循環に陥りました。


幸い、この物件は2013年にアベノミクスのおかげで高値売却できたため結果オーライでしたが、この経験から「健全な経営のためには客を選ばなければならない」ことを身をもって学びました。


医療は法律や倫理面での問題があるため、通常のビジネスのようにドライに割り切れないところがあります。しかし、健全な医療の提供のためには、ある程度の線引きは必要だと思います。



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  初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


                   
    

          
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