先日、Hoffa骨折でZIMMERのNCB Plating Systemを使用しました。
なかなか使い勝手の良い内固定材料だったのでレビューしてみたいと思います。


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まず、一番の特徴はポリアクシャル(多軸方向)なスクリューでの角度安定性です。下図のようなロッキングナットを用いることでスクリューを様々な角度に挿入することが可能となっています。



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そして、このロッキング機構のおかげで、コーティカルスクリューやキャンセラススクリューを用いて骨片間に圧迫をかけることが可能です。


従来のテクニックで骨片間に圧迫をかけた後にロッキングナットでロックすることで、骨片間の圧迫力と角度安定性という2つの要素を同時に満たす手技を施行することが可能となります。


一方、このプレートの欠点は、競合他社の製品と比べてプレートの厚みがあることです。カタログ上は0.1mm程度の差らしいですが、見た目はかなりbulkyな印象です。


総合的にみて、このプレートでないとダメ! という優位性は無いですが、関節面が粉砕している症例では、ポリアクシャルかつ骨片間に圧迫力を加えることができる点は有利だと思います。



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