先日、日本整形外科学会骨粗鬆症委員会の骨折調査事務局から、平成27年度の大腿骨近位部骨折に関する調査票が送られてきました。


この調査は、全国の日整会認定施設に毎年送付されています。今年も送付されてきたので、非常に面倒なのですが症例の詳細を登録しなければなりません。


昨年は人事異動の境目の時期だったので、私が全ての症例を登録しました。これは結構面倒な作業で、何の生産性も無い雑務に1時間以上の時間を費やしてしまいました。


昨年の大腿骨近位部骨折に関する調査票から、受傷から手術までの日数や入院期間で医師間に大きな差があることが分かり、治療方針はある程度統一しておく必要性を感じました。


これは面倒な大腿骨近位部骨折に関する調査の意外な効用でしたが、さすがに今年の調査では新たに得るものは何も無さそうです。


私は、意味の無い作業を可能なかぎり行わないようにしています。今回の調査票記入は意味の無い作業の典型です。皆で手分けして記入するとしても数十分が無駄になります。


そこで、クラークさんに代理記入を依頼しました。この作業は病院業務ではないため、医局費から
アルバイト料5000円を支払って、クラークさんの勤務時間外に行ってもらうことにしました。


こちらでも述べたように、自分の時給単価未満で外注できるのであれば、積極的に外注することが理に適っています。「数十分の作業ぐらい自分たちでやれば?」という意見もあるでしょう。


しかし、自分の時間は最も貴重な資源です。僅かな外注費を節約するために、誰にでもできる単純作業に手を染めることは自分の創造性を毀損することにつながります。


特に、大学や大規模基幹病院勤めをしていると、
意味の無い単純作業を強要されることが多いです。このため、自分の時間価値に対する感覚が麻痺する傾向にあります。


日整会から頻繁に送られてくるこの手の調査依頼も、この考え方(=組織上層部からみて下位に位置する医師の労働はタダ)の延長なのかもしれないと勘ぐってしまいます。


無意味な
日整会からの調査依頼への対策として、無視したり反抗するのではなく自分の時間を使わずに上手く切り抜けるという手法を採るのが「大人の社会人」としての作法でしょう。




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