医師の生涯年収ってご存知ですか?
賃金構造基本統計調査(24~59歳)から算出すると約4億3000万円だそうです。


これは勤務医の収入がベースなので、開業医は成功の度合いによってもう少し多くなりそうです。一方、一部上場企業のサラリーマンの生涯年収は約2億5000万~3億円と言われています。


しかし、一部上場企業といってもピンキリであり、総合商社・マスコミ・損保などでは医師を上回る生涯年収のようです。いずれにせよ、イメージほど医師の生涯年収は高くないようです。


ざっくり言って、一部上場企業のサラリーマンの1.5倍程度しか生涯年収がないにも関わらず、私たちは高給を得ている印象を抱いています。それは、主に下記の理由によると思います。


  •  医師は若い時から高給を得る
  •  婚期が遅いケースが多い


医師の場合、30歳前後で年収1000万円を超えることが珍しくありません。しかも結婚する時期が遅い方が多いため、多少散財しても(養う人がいないので)お金に困ることが無いです。


となりの億万長者 で期待資産額を算出する簡単な数式が紹介されています。この数式はざっくりしたものですが、自分の状況で期待できる所有資産の金額を知ることができます。



期待資産額 = (年齢 × 税引前の年間家計所得) ÷ 10



例えば、年収1500万円の40歳勤務医の期待資産額は(40歳 × 1500万円 ) ÷ 10=6000万円です。しかし、この条件の方で6000万円の資産を所有しているケースは少ないと思います。


私の感覚でも、医師は30歳前後で年収1000万円を超えることが多いので、40歳時点で6000万円程度の資産があることは全く不自然ではありません。理論と現実の差は下記だと思います。 


  1.  勤務が忙しいためアブク銭的に散財する
  2.  アルバイトで簡単に稼げるため、お金の価値を低く認識してしまう
  3.  年収がフラットなため、年齢が上がっても給与は上がりにくい


特に②のアルバイトが、医師の金銭感覚を毀損する大きな原因だと思います。一般社会で3~4万円を稼ぐためには、相当長い労働時間や多くの労力を費やす必要があります。


しかし、医師の場合は規制と需給関係に支えられて、アルバイトでは「法外」な時給単価が保証されています。このため、お金は「簡単に稼げる」という間違った認識を持ってしまうのです。


このように、医師の所得体系は他の業種と異なる特徴を持っていますが、これは悪い方向にだけではなく、意識の持ち方によっては良い方向にも大きな力を発揮できます。


特に③の「年収がフラットなため年齢が上がっても給与は上がりにくい」は、「若い時から高給」の裏返しなので、適切なやり方を実践することで期待資産額を大幅に上回ることも可能なのです。




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2015神戸セミナー



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